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《消されてたまるか わたしの年金!》 現在参議院には、衆議院から重要法案が未消化のまま強行採決されて次々と送られてくる。教育改革関連三法案に続き、社会保険庁改革関連法案、年金時効特例法案、そして人材バンク法案と続く。その間、社会保険庁には基礎年金番号に統合されていない5000万件余のデータが存在することが発覚。更に新たに最大1400万件のデータがコンピュータに未入力であることが明らかになった。 政府与党は、年金支給の5年間の時効を撤廃することでこの問題を切り抜けようとし、わずか4時間の審議で年金時効特例法案を成立させたが、世論の怒りはおさまるはずはない。何故なら「消えた年金」の被害者は、領収書などの記録をもって自己申告し、自ら納付の立証をしなければならない。そうした過去の記録のない場合、政府は第三者機関を作り、支給漏れかどうか判定するというが、果たしてどれだけの被害者が救済されるか、である。 5000万件の名寄せについても政府は一年間で完了させると言っているが、1997年の基礎年金番号制度の導入以来、10年かかっても果たされてこなかったことがどうしてこの一年間に可能になるのか。
《G8サミットと総理のイニシアティブ》 先週ドイツで開催されたG8サミットでは地球温暖化対策が最大のテーマ。2050年までに世界全体でCO2排出量を50%削減するというEU、カナダ、日本の決定を真剣に検討するという議長声明が出された。もっとも、EUの求めていた1990年を基準とするという文言は日本の反対で盛り込まれず、半減合意はあくまで努力目標となっている。最近の安倍総理は環境問題に熱心で地球温暖化を安全保障の課題と位置づけておられるが、大変に結構なこと。それならまず、京都議定書でCO2削減を90年レベルから6%とした約束にほおかむりせず、日本はその後の8%の増加と合せ14%の削減をしなければ京都議定書さえ守れない国だということを真剣に考えて欲しい。 《日本の教師、米国の教師》(82号から続く) 片やアメリカでは教師たるもの教員免許を維持するため毎年一定の単位をとり続けなければならないが、彼らは日本の先生に比べてゆとりがある。まず、教えるのは教科のみ。生徒の進学指導は別に常駐のガイダンスカウンセラーがいるので先生は教えることに専心できるし、研修を受け、教材を研究して教える質を高めることもできる。夏休みも日本より長く約3ヶ月、給料(年俸)は原則9ヶ月分とされ、残りの期間は別の仕事に就くことも、あるいは研修やボランティアに使うこともできる。片や日本の先生は、教科だけでなく生徒の家庭訪問、放課後のスポーツ指導、掃除の監督、子どもや保護者のカウンセリング等実に忙しそうである。しかも一クラス当たりの子どもの数は40人。これでは子どもの学力に応じた教育などできるはずはなく、先生は情報を伝え、生徒はひたすら記憶することになる。これも日本の大学受験制度にマッチしているからそれで通用しているのだろうが、考える力、応用する力の方はどうしても弱くなる。 アメリカの大学入試は、既に知られているように、高等学校時代の成績、アルバイトやボランティアなどの社会経験、将来への希望などを記すエッセイ、面接などで決められる。そうであれば、日本の中・高生のようにやたら塾に通うことなく、大学を受験する場合でもゆとりの中で本を読んだりスポーツをする時間があるようである。学校側としても日本の文部科学省の指導要領が求めている世界史の授業を未履修にすることもないし、生徒を塾に送ることなく大学受験のための数学など、よりレベルの高い課目を教えることもできる。 学校教育法等の一部改正の中に学校教育の目的として規範意識、公共の精神、生命、自然の尊重など、すばらしいことが記されているが、中学・高校の授業を終えても塾通いをする子供達に果たしてそれらを受け入れる心のゆとりがあるだろうか。 |