広中和歌子Fax通信 第80号 ( 2007年3月19日


国会は国権の最高機関というが、議員達はそこで何をしているのか。その活動の一端をお伝えしたい。

   

《国会というところ》

通常国会が始まって早や一ケ月以上が過ぎた。衆、参それぞれの本会議での総理の施政方針演説、財政金融、外交に関する関係大臣の演説、それに対する各党を代表しての質問があり、その間約10日。それが終わると、衆、参の予算委員会が開かれる。

 今年も例年の如く、まず補正予算の審議、終わると本予算に入る。総括質疑では総理はじめ原則として全大臣が出席、従って質問は広く各省にまたがるテーマで
質問ができ、テレビで全国に放映される。いわば花形委員会だ。

 予算委員会で総括質疑が行われている間は法案を審議する委員会は実質開かれない。大臣の出席を求めない調査会、憲法調査会、少子高齢社会調査会、経済産業雇用調査会などでは独自に参考人を招いて意見交換をしたり、
あるいはテーマに応じて国内視察を行ったりする。

 原則としてすべての議員は予算、決算、特定の省庁に関わる常任委員会に所属すると同時に特別委員会や調査会などにも所属する。このように所属する委員会によって議員の活動は異なるが、この他に各党それぞれテーマごとに部会(民主党は部門会議)があり、民主党の場合は、法案審議の方針を決めたり議員立法を考える「明日の内閣」、いわばイギリス野党の「影の内閣」をもっている。

 各議員は所属する委員会と対応する部門会議で、前もって国会に提出される法案を審議し、「明日の内閣」で最終的に党の方針を決める。私の場合は、委員会は文教科学委員会と、経済産業雇用調査会に属し、ここが主たる発言の場であるが、他に関心がある政治テーマは、党の勉強会、あるいは事務所に調査室や省庁から担当者を招いて話を聴く。更に超党派の議員連盟に属し、関心ある分野で政策を考える。議員事務所に陳情に来られる方々のお話しを伺うのも議員の仕事だ。

 そんな中、愛媛県宇和島徳洲会病院を中心として行われた病気腎移植の問題をきっかけに臓器移植問題に改めて関心をもち、調べていくうちに、是非国会で質問してみたいと強く感じるようになった。

 私の所属の委員会では扱えないテーマなので、参議院予算委員会の理事に希望を伝えると幸い了承された。

《臓器移植等について予算委員会で質問》

 与えられた時間は片道14分、つまり質問時間の合計が14分、答弁の長短はかかわりない。短く要領よく質問すればトータル時間は3倍にも4倍にもなる。これは参議院予算委員会のしきたりだ。

 まず冒頭、高齢故に賃貸アパートが借りられない女性について、人権問題ではないか、高齢者が増える中、先進国として年齢差別禁止法が必要ではないかと法務大臣に伺う。大臣の一存では決めかねるのか答えはあいまい。国土交通大臣には高齢者への住居対応について伺う。
大臣は高齢者住宅への補助や保証制度について考えているとお答えは前向きだが、具体的施策はまさにこれからの課題のようだ。

 次に腎臓移植について、腎臓障害のため人工透析を受けている患者の数、患者一人に年間にかかる費用、医療費の総額を伺う。約25.8万人の患者、一人年間約480万円前後、トータル1.2兆円、片や移植を行えばアフターケアも含めトータルで約500万円。経済的にも生活の質の点でも腎臓移植の方に軍配があがる。次に移植を希望する人数、実際に行われている移植数について質問。腎臓バンクに登録している移植希望者は11、893人。移植数は年間994件(2005年)。次に我が国の臓器移植について海外との比較を伺う。日本、アメリカ、イギリス、ドイツでは人口百万人あたり0.7:24.4:13.6:12.8.つまり欧米と比べ20分の1から30分の1である。

 質問はドナーカード制度に及び、健康保険証に意思表示をすることが移植数増加と日本人に移植問題を考える良い機会を提供するのではとの問いに、大臣の答弁は一部の健康保険制度で既に始まっているという。しかし、このテーマでもこれからの政府の本気度で決まる。

 最後に外国人女性と日本人男性の間に生まれた子どもの国籍について質問。以上14分間の質疑の要約である(詳しくは私のホームページにまもなくアップします)