広中和歌子FaxNews第24号(2002年1月15日)
めでたさも 中位なり おらが春 小林一茶
《謹賀新年》
家庭、職場、地域社会で、それぞれによいお正月を迎えられたことと拝察申し上げます。
世の中、不況、テロ、不審船等、あまりパッとしない正月ですが、何といっても温かい人間関係こそが原点なのだとしみじみ感じております。
国会は一応正月休みですが、賀詞交換会や消防出初式に出席、超党派の日米国会議員会議、民主党の勉強会等で忙しく過ごしております。千葉市消防出初式では、伝統のはしご乗り演技に続いて、数々の消防技術が披露されましたが、生物、化学テロを想定した演技はまさに時代を反映したものでした。
《民主党はどこへ?》
多くの年賀状を頂きましたが、その中で「最近、民主党の影が薄いんではないか」とご心配のコメントが書かれていたのがありました。
70パーセントを超す依然として衰えない小泉内閣の支持率の前で民主党がかすんで見える、党内バラバラと報道されているがどうか、というお尋ねもありましたが、残念ながらそうしたご批判は今は甘んじて受けざるを得ません。森さんから小泉総理になって、何しろ改革という錦の御旗を奪われ、政策の中味の多くも無断借用されているんですから、民主党として闘い難いことこの上なしです。しかし、足をひっぱる自民党守旧派によって、構造改革なぞどうせできっこない、と高を括っているわけにもいかず、野党として相手を攻撃したくでも、小泉さんの掲げる政策は民主党としても実現してほしいと思うものが多い、というわけで、つい迫力に欠けてしまうのです。
しかし、ここは臥薪嘗胆。保護主義、官僚体質、癒着構造を変えられるのはしがらみの少ない民主党しかない、庶民にとっての公正な社会を築くのは民主党だという信念のもと、頑張り続けるしかありません。いずれ、時に恵まれ、民主党が政権を握る時が必ずやってきます。乞う御期待!
《アフガニスタンの復興に向けて》
昨年9月11日のアメリカ同時多発テロの主謀者とされるオサマビン・ラディン氏、彼の率いるアルカイダを支援するタリバンの首脳オマル氏の行方が依然分からぬまま、タリバン勢力は壊滅し、カイザル氏を中心とする暫定自治政権もでき、アフガニスタンではいよいよ復興に向けて本格的な動きが始る。
その中心となるのは、日本。東京でアフガン復興会議が1月21日・22日開催される。そんな中、国連開発計画(UNDP)、世界銀行、アジア開発銀行などが、アフガニスタン復興のニーズのアセス調査を行っているが、その報告を世界銀行副総裁西水美恵子氏から直接伺った。彼女自身、長年南アジア、なかんずくアフガニスタンを中心とする国々を担当された南アジア地域のエキスパートである。
彼女が地元の人々との交流で得た結論は、
1) アフガニスタン人は自立心が強い。援助はお
金中心よりソフト面、ノウハウを。
2) 長年にわたる戦時下で文化を維持してきたのは主として女性。"人造りなくして国造りな し"。女性、母親の資質向上を中心に復興を
考えてほしい。地雷に対する講習会にも女性
が参加できるよう計ってほしい。
3) 安易な援助競争にならないこと。長期的視点
に立ち、アフガン人が夢を持って立ちあがれる
よう国の関与、民間の役割を戦略として考えて
ほしい。
の3点を指摘された。
アフガニスタンは、歴史的にも長い間東西文明の交流地点であり、高い文化を持ち、これまで植民地化されたことがない数少ない南アジアの国である。
19世紀以後、アジア・アフリカは西欧によって植民地化され、第二次世界大戦後は東西冷戦下先進国の力に弄ばれた。こうしたアジアの国々、イスラム圏の国々に対する理解と交流を深めることなしに、世界の平和は有り得ないだろう。
《日米国会議員会議にて》
この会議は年2回、ワシントンと東京で開催され、今年で22回目を迎える超党派の議員会議だ。今回は東京で開催された。
アメリカ側からは、共和党、民主党とそれぞれ大物議員が参加。通訳を交えず、率直に時の話題について話し合えるので面白い。
京都議定書をめぐる環境問題にしても、ミサイル防衛構想にしても、アフガン対応にしても、同じアメリカ人でも意見がこうも異なるかと大変興味深かった。
ベトナム戦争を経験したことのあるというM議員は平和主義者。戦争を体験した者のみが戦争の真の怖さを知るという。ちなみに現在のブッシュ政権のトップではパウエル長官のみがそのベトナム経験者だという。そう指摘されれば、湾岸戦争の時でも、今回のアフガン問題でも、パウエル氏は実に慎重かつ配慮のある対応をしているように見える。