広中和歌子FaxNews第19号(2001年8月28日)


残暑お見舞い申し上げます。良いお盆休みを過ごされたことと拝察します。


≪闘い終わって≫

 早いもので、参議院議員選挙から早や一ヶ月が過ぎようとしている。猛暑の中、そして小泉旋風が吹き荒れる中で、民主党にとっては実に厳しい選挙であった。予想通り自民党が大勝し、民主党はかろうじて改選議席を4議席上回る26議席獲得という結果を出すことができた。千葉選挙区でも今泉あきら氏が無事当選。しかし、選挙区でも比例区でも多くの優秀な候補が無念の敗退をしてしまった。

 選挙の疲れを癒す間もなく、早速臨時国会が開かれ、再選された人、新しく当選された人々が日焼けして、一段と精悍になった表情で登院してくる。“おめでとう”の声があちこちで聞かれる一方で、落選した議員の部屋の慌ただしい引越し風景が心をしめつける。

 長く激しい選挙戦の後、候補者を分ける当選と落選。この厳しい天と地の差には本人の実力を越えるものがあることは、戦った経験のある人にしか分からないだろう。

 選挙後、民主党の本部でも、又、それぞれの県レベルでも、選挙の総括が度々行われた。真摯な反省、批判の言葉も少なからずあったが、反省はマイナスのエネルギー。建設的な提言こそ、今の民主党に求められているものだ。今はあせらず、おののかず、選挙で国民の圧倒的な支持を得た現小泉政権の、経済再生と構造改革のお手並みを拝見し、実行されない場合には遠慮会釈なく攻撃するのみである。

≪日米50周年≫

 今年はサンフランシスコ平和条約締結から50年目に当る。日米両国でそれぞれにこの機を祝ってイベントを行おうと、アメリカではシュルツ元国務長官、日本では大河原良雄(元駐米大使)氏が会長を務めるサンフランシスコ平和条約締結50周年記念A50事業実行委員会が中心となって動いてきた。

 日本では9月8日に東京新宿オペラシティでA50式典が行われるだけでなく、アメリカから留学生を招いたり、日米戦後史の編纂を行う。又、キャラバン隊を派遣してアメリカ各地で講演会や親睦の集いを行う。

 アメリカ側としては、サンフランシスコからUS-Japan50年の友好記念の一環として、日米を結ぶビデオ会議を行う。私の母校、ブランダイス大学も、コロンビア大学と共催で、ボストンで日米経済協力をテーマにシンポジウムを開くという。そこに私も講演者の一人として招待された。 

 実は私は日本側のA50実行委員会のメンバーなのだが、母校から招かれるのは格別に嬉しいもの。東京のオペラシティでの祝賀会は割愛し、アメリカ側の講演会の方に参加することにした。

 著名な学者、日本専門家の中で、トップバッターで話をすることになり、私は日本のバブル崩壊後の現状、それに対して歴代内閣が有効な手を打てずに10年を失ったこと。日本は明治維新や戦後のように、にっちもさっちもいかなくなると力を出すが、現在のように過去の成功の余韻にひたり、余力が残っている間は、その必要性を十分認識しつつも、又何をなすべきか分かっていても、思い切った構造改革をなし得ていないこと。日本企業も、日本人もデフレの中で縮み志向になっていることを述べた後、これまで日本が80年代から90年代にかけて、アメリカに投資し、現地生産を行い、アメリカ経済を側面から助けたように、アメリカも日本経済に積極的に関わり、投資することによって日本経済の再生に貢献して欲しい旨、長銀や日産の例をひきながら述べようと思っている。世界経済がグローバル化する中、かつてバブル期、日本の経済進出が一部経済摩擦や反日感情につながったように、外国勢の経済進出で、今後反米感情が日本で起こるかもしれない。しかし、世界第2の経済大国日本がこれ以上凋落することは、日本一国の問題ではなく、世界経済全体の問題なのだから、と訴えるつもりだ。

≪日本語版地球憲章が刷り上がる≫

 ゴルバチョフ元ソ連邦大統領、ストロング氏地球環境サミット事務局長のイニシアティブで、世界各地で繰り広げられた地球憲章運動は、5年の歳月を経て昨年6月に完成。日本語訳の最終稿も仕上がり、ブロシュアが出来上がった。このプロセスに最初から関わってきた私としては、次にこれを多くの日本の方々に地球憲章の打ち出している理念を支持して頂き、地方自治体、各級議会、団体、教育機関、企業などで採択して頂く運動を始めなければならない。

 ローマクラブのアピールによって「成長の限界」が世界に知られるようになって早や4半世紀が経ち、今や21世紀は環境の世紀と言われている。

 地球環境が今後、温暖化、砂漠化、酸性雨などで次第に劣化し、気がついてみたら遅すぎるということがないよう、まず手始めに、この地球憲章を読んでみて下さい。地球憲章のブロシュアをご希望の方はE-mail又はFAXで広中事務所までご一報下さい。

E-mail:hironaka@cool.email.ne.jp FAX:03-3502-8817