広中和歌子FaxNews第15号(2001年4月26日)
桜前線は北海道に達し、新緑が広がる日本列島は各地でメーデーを祝います。
二週間余の自民党総裁選の結果は小泉氏へ。
自民党は実にしたたかな政党です。これまでの派閥体制では自民党は国民に完全に見放されてしまうと感じると、派閥を離脱した小泉さんを若手や地方の自民党員が押し上げ盛り上げ、“変人” 変じて “変革の人”のイメージでマスコミを巻き込み、そして小泉さんは総裁選で過半数を制しました。
果たして自民党は変わるのでしょうか?日本の変革は成るのでしょうか?
≪知事選終わって≫
千葉県知事選が終わり、あっという間に一ヶ月が過ぎようとしています。民主党は若井康彦さんというすばらしい候補を推薦しながら当選に至らなかったことに、民主党千葉県連代表として、深く責任を感じております。しかし、負けたとはいえ、短い期間に43万票という大きな票を県民の皆様から得たことに若井さん御自身が感謝の意を表されていることは、応援した者にとって実にほっとする思いです。若井さんの人柄の大きさを感じます。
ともあれ、激しい選挙戦に勝ち抜かれた堂本知事に祝意を表すると共に、千葉県のため、県民全体のために、4年間がんばっていただきたいと願っております。環境の視点からすべての行政を見直したい旨の御発言があったようですが、このことは私もこれまで様々な立場で主張してきたことですので、堂本知事の手腕に期待いたします。
≪国際会議に出席して≫
知事選後、IPU(列国議員連盟)国際会議に出席するためキューバを訪れました。日本からの超党派の議員団は、瓦衆議院議員を団長に衆参総勢9人。もちろんキューバへは初めての訪問でした。かつてアメリカの別荘地といわれたカリブ海に浮かぶ島キューバは、マイアミから南へ約100キロ。しかし、冷戦中ケネディの時代にキューバ危機があって以来、この国は冷戦が終わった今もアメリカとの関係は冷えたまま、当然経済封鎖も続いています。アメリカからの直行便はなく、メキシコ経由かジャマイカ経由でしか行くことができない不便な旅でした。
冷戦中約4000人も滞在していたというソ連の技術者等も、そのほとんどが引き上げ、大きな大使館には12人の館員がとどまるのみ。当然現在のロシアからは、これまでのような様々な経済的、技術的支援はなくなりました。しかし、教育、医療が無料だというこの社会主義国では、貧しくとも識字率は100%、犯罪も少ないとのこと。
数世紀にわたるスペインの植民地時代に築かれたモロ要塞をはじめ、いくつかの文化遺産、それにキューバの音楽や踊り、そして平均25度の気候、海を渡る涼しい風など、さすがヘミングウェイが愛し、晩年の二十年間を過ごした土地だと感じます。
今回の滞在の圧巻は、何といってもカストロ大統領の2時間10分にわたる大演説。静かな導入部から始まり、次第に指や手を振り、体全体で熱弁をふるう。70を越えてもかくしゃくたるカストロ氏の演説は、政治家として一度は聴く価値があると感じました。ちなみに彼の長演説の記録は5時間40分。
キューバの会議を終え、地球環境基金の上級諮問委員会へ出席するためワシントンへ。会議のテーマは主として2002年に南アで開催される地球環境サミットについて。折からアメリカのブッシュ政権が京都議定書を否定する見解を発表しており、温暖化防止のための先進国の取り組みに大きな足並みの乱れが露呈しておりました。日本やEUは様々な形でブッシュ政権に抗議の手紙を出したり、議員団がワシントンを訪問したりしておりますが、ブッシュ政権は態度を変えません。
しかし、そこがアメリカのおもしろいところで、環境よりも経済を優先するホワイトハウスに対し、世論の支持を受けて議会の一部の議員が超党派で環境問題に熱心に取り組み始め、CO2の削減に向けて法案を提出するなどの動きに出ています。
いずれにせよ、これまでほとんど京都議定書に関心を示さなかった一般市民が、ブッシュ大統領の反環境スタンスによってかえって京都議定書の存在を知ったということは、それなりの意味が合ったと言うべきなのでしょうか。
今回のワシントン訪問では、私が所属する外交防衛委員会の関係でも意欲的に様々なポストの方々とお会いして、意見交換をしてまいりました。そのご報告は次号のファックスニュースで。