○広中和歌子君 民主党の広中和歌子でございます。
テロ特措法の二年間延長問題についての審議、既に今日で三日目に入りました。
私は、今日一時間の時間をいただいたわけですけれども、既に多くの質疑がなされ、問題提起がなされているわけでございます。そういう中での質問でございますから多少の重なりがあるとは思いますが、私なりの質問をさせていただきたいと思います。
テロというのは、これまで世界じゅう、いつの時代でも、どこでも存在したわけでございます。それぞれの国の警察が処理をしていた、取り締まっていた。しかし、世界がグローバル化するにつれて警察が、世界の警察がそれぞれに連携を取り合いながら取り締まるという形がしばらく続いている。そのためのテロ防止の国際条約というのも十本ぐらいあるということも知っておりますし、日本はその条約に署名し批准もしていると。
そういう中で、今回なぜこのテロ特別措置法を作って対応しているのかといえば、私がわざわざ申し上げるまでもなく、アメリカの9.11同時多発テロがきっかけでございます。世界が協力して国際的なテロ組織アルカイーダと対決しましょうと、そういう方向で、日本もできることは何かということで参加したんだろうと思います。しかし、二年たち、アメリカのやり方にただ従うだけでいいのかと、そういうことが問題になっているんではないかと思います。国連を中心としてこうしたテロ問題に対決するというよりは、どちらかというとアメリカの単独主義的なところが非常に目立っている、そういうことを感じている人は日本だけでなくヨーロッパにも、そして他の、アメリカの中にでもあるんではないかなと、そのように思います。
個人的なことになりますけれども、私とアメリカとの関係でございますけれども、二十代にアメリカに留学いたしまして約二十年近く、学生として、また主婦として母親として普通のアメリカ人の中に交じって暮らしてまいりました。しかし、私は決してアメリカをすべて知っているなどということは申しません。つまり、アメリカは非常に多様です。地理的にも多様ですし、人種のバックグラウンドによっても違う、そしてまた年齢層によっても違う、そして時代によっても違うわけです。
私たち多くの日本人がアメリカに対して持っているイメージ、そしてアメリカ人自身も自分たちに持っている理想のイメージというのは、アメリカには非常に多くのチャンスがある、民主主義である、自由経済である、能力主義であると、そういうようなポジティブなイメージがございます。それは確かにそうしたイメージは正しい部分は多々あると思いますけれども、同時にアメリカにはマッカーシズムがあり、その前には奴隷制度というのがございました。そしてベトナム戦争があり、ウォーターゲートがあり、最近では経済に絡んでエンロン疑惑などもございます。
そしてまた同時に、ケネディのとき、私もそのころ住んでおりましたけれども、公民権運動が人種や性や年齢、そうした差別をなくそうという、本当に私たちの心が揺さぶられるような感激も味わったわけでございます。差別をなくす公正な国というイメージを出したのはケネディの時代でございました。
つまり、私が申し上げたいのは、国のリーダーによって、リーダーシップによって国民の暮らしも人々の考え方も大きく影響を受ける国、それがアメリカではないかと思います。
そのアメリカを少しは知る者として、そしてまた、私は大変アメリカの批判はいたしますけれども、アメリカは私にとっては第二の故郷だと思っております。その私が、今のアメリカはブッシュのアメリカであるということを申し上げたいと思います。ブッシュ政権は永遠ではございません。
9.11は、すべてのアメリカ人にとって当然衝撃的な事件でございました。そして、すべてのアメリカ人がブッシュ大統領の下に一つになってこのテロと戦おうというふうな誓いをしたとして当然でございますし、また諸外国も協力すべきであるということで私どもも同じ思いをしたわけでございます。日本人の多くもこのテロで殺されたということがございます。
九月十一日、二〇〇一年の九月十一日から二年たちまして、今、ブッシュ大統領の人気は落ちております。あの当時非常に高かったブッシュの人気は、多くのアメリカ人にとっても、ブッシュ大統領のテロへの対応、やり方に疑問を持ち始めていると、そういうことがあります。つまり、チェイニー、ウォルフビッツ等のネオコンに支配される今の政権に対して。
私はアメリカの政治に対してここで批判するつもりはないんですけれども、そのような感覚が、感情が出たかもしれませんけれども、それはよその国のことでございますから、私の立場としてはどうしろということではないと思いますけれども。ただ、日本がいつもアメリカの言いなりになることが果たして正しいのか、日本の将来のために良いのか疑問に思っているということを申し上げたいと思うんで、是非、官房長官、そしてまたお三方、すべてコメントをいただけたらと思う次第でございます。
○国務大臣(福田康夫君) いろいろ御意見を述べられましたけれども、後半の方で、今のアメリカはブッシュのアメリカではないかと。それはブッシュ大統領のアメリカなんですよね。クリントンのときはクリントンのアメリカだったと思います。ブッシュ大統領の個性が非常に強く出ているということをおっしゃりたいのだと思いますけれども。
しかし、ブッシュ大統領になってから9.11の事件が起きたということもございますし、またイラクの大量破壊兵器の懸念というのは、これはもうずっと言われておったわけですけれども、それが言ってみれば頂点に達したというようなことで、相次いでいろいろな問題が起こっているということであります。しかし、それはかなり偶然性もあったわけでございまして、すべてブッシュの責任ということではない、ブッシュがすべてを引っ張っている、リードしているというわけではない、そういうような歴史的な必然性の中にあったのではないかというような感じがいたします。
我が国も、そういうアメリカのやっていること、アメリカがやっていることというか、これは国際社会の中に置かれている我が国としてどういう立場であるべきかということは日々模索しながら歩んでいるわけでございまして、決してアメリカがこういうふうにしろということで、はい、いたしますという話ではないわけであります。それは、そのアメリカの決断の過程においても我が国の意向というものはかなり反映しているものだと思います。実際、昨年の末ですか、国連、新しい国連の決議を採択するというときには我が国の意見を聞いて採択をするように米国が動いたということもあったというように思いますし、そのときそのときに我が国としての意見は申し上げております。
もちろん、我が国は戦争をしたいという国ではございません。またその能力も持っておりませんので、そういうことを言えるような国ではありません。しかし、世界の安定とか平和とか、また地域の安定、平和のためにどういうふうにしたらいいかということの観点からいろいろな意見を申し上げると、こういうことでございまして、今後もその姿勢というものは変えずに行く、言わなければいけないことはアメリカにも言うと、こういう姿勢は当然保っていくわけでありまして、いずれにしましても、我が国の国益という観点からして、どういう世界がいいのか、どういう国際社会、また国連とか、そういったようなものも含めまして、そういうものがどうあるべきかということは常々これからも考えていかなければいけない、そんなふうな気持ちでございます。
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃったアメリカについてのいろいろな考え方、私も、個人的な話になりますが、委員ほどではございませんけれども、ある年限アメリカに住んだことがありますので、委員がおっしゃったそのアメリカについての御感想はかなりの部分、私も同感をしております。ただ、幾つかの点について意見は異なるものを持っております。
異なる部分ということを申し上げたいと思います。
アメリカが多様な国である、全くおっしゃるとおりだと思います。その多様性の中に私はアメリカのバランスがあると思っております。リーダーが、今はブッシュのアメリカであるというふうにおっしゃられました。私は、そのアメリカの特徴というのは、国民からリーダーに向かってのフィードバックあるいは考え方の投射というのが他の国よりもよく行われる国であるということでして、ブッシュ率いるアメリカでありますが、同時に国民はブッシュに対して非常に意見を言っているということで、一番いい例がニクソンがなぜ弾劾されたかということであるかと思います。したがいまして、双方向、ブッシュがアメリカを決めているわけではないと思います。
それから、ブッシュ大統領の支持率が落ちている、これは、むしろ落ちているのは経済面によって支持率が落ちている、不支持率は経済政策について高いということでして、外交政策という意味では、まだ国民の、イラクについても半分、あるいはそれ以上の人たちがブッシュ大統領を支持をしているというふうに私は理解をいたしております。
アメリカに対して日本は物を言っているかどうかということについて、言っていないのではないかというふうにおっしゃられていますけれども、まず、日本とアメリカというのは、元々いろいろな面で考え方を共通にしている国だと思います。だからこそ同盟関係というのが成り立っているわけです。民主主義、市場経済、法の統治、全部同じことです。そして、テロや大量破壊兵器について、日本はこれはアメリカの問題だと思っていない。日本の問題だと思っているわけです。したがって、日本の問題としてこれをとらえたときに、イラクにしてもアフガニスタンにしても、あるいは他のテロの問題にしても、どう対応をすべきかということを日本は主体的に決めている。結果としてアメリカと考え方が非常に基本的なところで同一な部分がありますから、意見が同じになることは事実多いです。それをもって、日本はアメリカの言いなりであるというのは、私は当たっていないと思います。
今、官房長官がおっしゃいましたように、日本としても、言わなければいけないところというのはきちんと言っていると思います。例えば、イラクの問題について国際社会の協調が必要だということについては、総理も私もみんながアメリカに伝えたことでございます。この構図が、大量破壊兵器の懸念を持っているイラクと国際社会ということであって、フセインとアメリカではないということは日本としてはっきりアメリカに伝えてきたということでございます。一例を挙げればそういうことです。
引き続き、日本としては、アメリカと日本の信頼関係に基づいて、そして信頼関係がなければ、この信頼関係を毎日毎日築き上げる努力をしなければ、日本はアメリカに物を言ったときに、アメリカがそれに対して聞く耳を持つということにはなっていかないわけでして、そういう意味で、信頼関係を築きながら、日本としてはアメリカと協調し、それから国際社会とも協調しながら、日本として必要なことを主体的に判断をし続けていくということだと思います。
○国務大臣(石破茂君) 今、官房長官、外務大臣からお話があったとおりですが、要は、私は、ニューヨークやワシントンだけ見てアメリカと思っちゃいけないということをよく聞きます。つまり、中南部のアメリカというのが実は本当のアメリカらしいアメリカなんだということを聞きます。私ども、ともすればニューヨーク、ワシントンの人たちとしか話をしない。しかし、それはアメリカ全体とは違うのではないかという問題意識は持っておいた方がいいだろうと思っています。
また、今、ネオコンサーバティブのお話がございました。ネオコンと決め付けて、これはこのようなものだというのは、私は一種のラベリングなんだろうと思っています。それはリベラルについても同じことでございます。ネオコンとかリベラルとかいうラベリングをやる前に、一体その中身は何なのかということを子細に検討しませんと、私は判断を誤ることがあろうと思っております。
また、言いなりではないかというお話ですが、私は言いなりにならなかった例の方がきっと多いのだろうと思っています。
もう一つは、唯一の同盟国であるということを軽視をしてはいけないと思います。よくドイツやフランスやロシアやインドのようにもっとアメリカに物を言えという話がございますが、フランスとドイツは確かにNATOという意味で同盟国でございます。それはマルチの同盟であります。しかしながら、日本は、同盟国と言えるのはアメリカしかないという点が異なっております。そしてまた、フランスもロシアも、そしてまたインドも核保有国でございます。我が国は核を持つという選択はございません。地政学的にも全く異なっておるところでございます。
私どもとしては、国益が最も重なるのはアメリカ合衆国である。日本の国益のためにアメリカと同盟関係を結び、そのために今まで経済的な繁栄も享受をしてきた。
これから先、それをどうあるべきかということは、もちろん我が国の国益に基づいて判断をしなければならないことですが、それがアメリカの言いなりであるということであるならば、同盟関係をどう結び直すのか、あるいはほかの国とも同盟という選択があり得るのか、またマルチの同盟というものに日本が現行憲法の下で本当に入ることができるのか、そういうような多角的な検証が必要だと私は思っております。
○広中和歌子君 大変きっちりとした御答弁をいただいたわけでございますけれども、物を言っているとおっしゃるわけですが、しかしながら、アメリカの対テロ戦争というものの大義名分の下にアメリカは非常に軍事的色彩を強めているんではないかなと思います。九・一一後、反テロ軍事大連合、悪の枢軸発言、国防予算一四%増、そして更にそれが増えていくと。テロを生む政治的要因を考えるさきに対テロ戦優先といったような動きでございます。また、ロシアとのABM条約の破棄、これなども単独主義的な動きではなかろうかと思います。
そして、中でも一番大きなことは、今年の三月行った、国連決議もないままイラク攻撃に踏み切ったということでございます。それも、大量兵器、大量破壊兵器を持っているという理由でアメリカはイギリスとともに入ったわけですけれども、そのことについてはもう度々国会で御質問も私自身いたしておりますし、ほかの方もしておりますから言いませんが、何もその証拠となるものは出てこなかった。勝利宣言をしてアメリカが自分たちの目で国じゅうを探した。日本の国土の一・何倍で広いからそれは無理なんだというふうに防衛庁長官はおっしゃりますけれども、やはり大量破壊兵器は、少なくとも今まで出てこなかったということは事実でございます。
そうした戦争を支持した小泉政権は、国民の前に責任を明らかにするべきではないかなと私は思うんでございますけれども、官房長官、そして外務大臣のコメントをお伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) これは委員に対しても今まで何回か御説明をさせていただきましたけれども、米国等によるイラクに対する武力行使というのは、イラクが今まで数回、まあ幾つかの決議が出ましたけれども、これに対して継続的に違反を、これらの決議の義務に対して、義務を履行しないという形で違反を行ってきたということでございまして、それを受けて、関連の安保理の決議に従ってイラクの武装解除の義務を実施をして、そしてこの地域に平和と安定を確保すると、そういうことで行われたわけでございます。
大量破壊兵器の問題については、これは引き続き、今、日本の一・二倍というところで査察あるいは調査を行っているわけです。我々は、イラクが過去において大量破壊兵器を実際に使った、そしてその国連の査察団に対して自分が何をどれぐらい持っているというのを事細かに申告をしている。で、この申告に従って査察団が査察をしたところ、説明が十分できないところがかなりある、まあ細かいことを今申しませんけれども、ということで、それがその国連決議の履行ということになったわけですけれども、イラクは、先ほど言いましたように、この義務を完全な形で行ってこなかったということであるわけです。
大量破壊兵器の問題については、引き続き我々としては調査の状況を注視をしていきたいと考えています。
○広中和歌子君 度々同様のお答えをいただいたわけでございますけれども、私の政治家としての勘というもの、直観は、初めにイラク攻撃ありきではなかったんではないか、そして様々な疑惑というもの、大量破壊兵器に関する疑惑というものも、それは後からくっ付けたんではないかなと、そのような気がいたします。
それから、官房長官も、唯一の、まあ一対一のというんでしょうか、同盟国であるアメリカに対する関係というものも非常に大切にしなければならないということをおっしゃいましたけれども、私もアメリカとの関係は非常に大切だと思いますけれども、余りにも対米政策が優先してしまって、自分たちの理念というものを十分に主張し切れていないところが、これは、私は、テレビの受け売りではございませんけれども、やはり日本の外交が軽いのではないかということでやゆされるところではないかと思います。
それよりも、私が心配いたしますのは、イラクでサダム・フセインも見付かっていない、そして、兵器はイラク軍というのは持っていたわけでございますけれども、それも拡散しているということが想像できるわけでございます。その現状について防衛庁長官にお伺いしたいわけですけれども、そうしたものがすべて管理されていない中で、テロリストの手に渡るのではないか、あるいはイラクの中の反米勢力の手に渡って、更にイラク国内における治安、そしてまた新たなテロが起こるんではないかと。事実、起こっているわけでございまして、こうしたことを考えれば、もうちょっとイラク攻撃に対してアメリカは慎重であるべきではなかったか。
事実、これはちょっと失念いたしましたけれども、イギリスか、の諜報局であったか、あるいはアメリカであったか、ちょっとどちらか忘れてしまいましたけれども、新聞で読んだところによりますと、このような視点から、是非イラク攻撃に対しては慎重であるべきだというアドバイズをブッシュ大統領に送ったということも聞いているところでございます。御答弁お願いいたします。
○国務大臣(石破茂君) ごめんなさい、ちょっと御質問の趣旨がよく、私の能力が足りなくて正確に理解できなかったら申し訳ないのですが、破壊兵器、武器というものがイラク国民にすべて行き渡ってしまったということはあるわけですね。つまり、アメリカが来るぞというときにサダム・フセインが何をやったかというと、市民諸君、今日から君たちはみんなイラクの兵士だと、こういうことを申しまして、全部に武器を、もう何万という武器を国民一人一人に手渡したということがございました。
これははっきりしておかなきゃいかぬのですけれども、そういうふうな制服も着ていない外から識別不可能な人間に武器を渡して戦わせるというようなことは、ジュネーブ条約の本旨に全く反したことであって、こんなことは許されることではない。
そして、サダム・フセインは何をやったかというと、国民とともに戦うということをほとんどせずに、自分が前面に出て国民のために戦うということを一度でもやったかといえば、それはやっていない。民衆の前に出て何か演説をしただけのことで、自分は国民とともに戦うこともなく、どこかへ逃げてしまったというお話でございます。そこにおいて確かに国民に銃が渡っている。それがテロになっているということもございましょう。しかしながら、じゃ、そういうことを恐れていて本当にいいのだろうか、そういう政府を本当に許していいのだろうかということも側面からはあるのだろうと思います。
そしてまた、本来議論されるべきは大量破壊兵器でございますけれども、そのような国家である、ジュネーブ条約も何も関係なくやってきた、そういうふうな国に対して我々はどう考えるべきか、そして仮に行わなかったとしたら何が起こったのか、時間はどちらに有利に働いたのかということも私どもは議論をしなければいけない。大量破壊兵器は見付かるということで現在やっておるわけでありまして、今見付かっていないということが、なかったということにならないのは累次政府として答弁を申し上げておるとおりでございます。
○広中和歌子君 それでは、テロ特措法に話を戻したいと思います。
ブッシュ大統領は、九・一一テロの直後に、これは戦争だと叫んだのをテレビで見ました。テロの定義なんでございますけれども、これはハーバード大学ケネディ・スクールの学長を今していらして、かつてクリントン政権のときに国防総省国際問題担当次官補のジョセフ・ナイ氏がこのように言っております。つまり、恐怖と脅威感を広く与えることを目的とした一般市民への計画的な攻撃であると、このように言っておりまして、テロは武力紛争の一つの手段であり、強者に対する弱者の武器であるということを言っている。
ですから、昔からテロはどこの国でも存在したというのは冒頭に申し上げたところでございますが、しかし近年、そのテロの形が、特に最近、国際的に、より破壊的になっているということもジョセフ・ナイ氏は指摘しています。つまり、ハイテク化と技術の民主化ということを彼は表現して言っているんですが、つまり、どういうことかというと、良い技術を安い値段で簡単に手に入れることができる、少人数ですごい破壊力を持つ、そのようなテロ行為を行うことができるのだと。特にそういう意味で、核がテロリストの手に渡ることを恐れなければならない時代で、だからこそイラクに対する核の脅威ということが何か説得力を持っておりましたし、今私たちが直面しているお隣の北朝鮮の核疑惑という問題、それも大きな問題なんではなかろうかと思います。
それに加えて、ITによるネットワーク化で、私ども、要するにテロの組織をとらえる側にとってもネットワーク、IT技術というのは非常に役に立つのでございますけれども、テロリストにとっても、IT技術というのは非常に彼らにとって、彼らの活動にとってプラスになっていることが言えるんではないかと思います。
現在、アフガニスタンで行われているテロ掃討作戦ですけれども、果たしてうまくいっているんでしょうか。何か情報によりますと、一つをつぶせばまた別のが出てくるというようなモグラたたきみたいなところがあるんですが、というふうに受け止めているんですが、コメントをお願いいたします。
○国務大臣(川口順子君) アフガニスタンについてのテロ掃討作戦ですが、これはアメリカはいろいろなことをやっております。結果として少しずつ効果が出てきて、総体的な評価としては、アフガニスタンの国内はもはやテロリストの安住の地域では、地ではなくなったということだろうと思います。
ただ、まだまだ問題はたくさんあるわけです。地域的に言えば、パキスタンとの国境を接している南部、南東部、東部といったところではまだまだ治安が不安定で、治安の確保というのは大きな課題であります。北部、西部は比較的落ち着いている。それから、カブールについてはISAFがいて安定をしているということであります。
まだまだ課題でありますけれども、先ほど委員が御指摘になられたような例えば国際的に武器が動く等々の問題、これについては国際的な輸出管理のメカニズムですとか、あるいは入国管理についてきちんとするとか、あるいはテロ関連の条約の中で資金の凍結を行うとか、様々な国際的なテロ対策の枠組み、これをまだ必ずしも全部、一〇〇%十分ではないかもしれないし、あるものについてはこれを各国が、特に途上国がこれをきちんと守る能力を身に付けるように先進国として支援をしなければいけないといったことをやりながら対応をし続けていくということであるかと思います。
○国務大臣(石破茂君) まさしく先生から前段に問題点の御指摘をいただきました。テロというのは確かに昔からあるのです。別に今すぐ始まったものでもなく、ある意味、有史以来あると言ってもよろしいかと思います。
問題は、それが大量破壊兵器と弾道ミサイルがテロリストの手に渡ったら一体どうなるのだということを我々は考えなければいけない。弾道ミサイルはアメリカとソ連しか持っていなかったものが冷戦末期にはそれが十か国になり、今や四十六か国になり、大量破壊兵器も拡散をしておって、それがテロリストの手に渡ったらどうなるのだということを我々は本当に考えなきゃいかぬのだと思っています。それから、先般、榛葉委員から、テロというのは戦争の民営化だと、なるほどうまいことをおっしゃるなとこう私は思ったのですが、そういう面は確かにあるのだろうと思っています。
そこで、ブッシュがザッツ・ウオーと言ったときに、それは、じゃ、そのテロというのは本来犯罪ではないかと、何で自衛権の対象になるんだという議論がございました。これは、相手の態様を見て考えるべきなのか、それとも発生した結果を見て行うべきなのかという議論は、私はクリアしなきゃいかぬ議論なんだろうというふうに思っております。そのことについて、テロ対策というものを我が国がどう考えるか。
最後に申し上げれば、サイバーだって、ぽんぽんとパソコンをたたくだけで起こる結果は、何千人、何万人と死にましたということが起こったときに、パソコンをたたいたという行為をどのように評価をするかということも考えていかねばなりません。
先生が御指摘になりました論点というものを本当にこれから先、国際社会できちんと議論をいたしませんと、議論は混乱をすることになるだろうと考えております。
○広中和歌子君 我が国のこの特措法に基づく活動でございますけれども、インド洋におけるサーベイランス、そこに多くの船ですかが参加し、その船に対して日本が給油を行っているということでございます。
それは、だれに頼まれてそうした活動に日本が参加することになったのか。多分このアフガニスタンに存在しているアルカイダを掃討するために世界が協力しようということになったときに、何らかの形で日本がそこに参加したんだろうと思いますけれども、どういういきさつで、どういうことで日本がそうした役割を引き受けたのか、お伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) これは、国連決議一三六八というのが当時できております。我が国として、その国連決議に従ってどのような行動を取るのがいいのかということを主体的に判断をした、その結果でございます。
○広中和歌子君 このサーベイランスというのは、私は何で必要なのかと思っていろいろ想像したんですけれども、それぞれの国であれば、港であるとか空港なんかでテロリストの出入りをチェックしますよね。公海上におけるこうしたサーベイランスというのは、つまり船に乗ってもう既に、何というんでしょう、航行している船の中に怪しい者がいないかと、そういうことでサーベイランスというのをするんじゃないかと思いますが、既に給油が二百九十一回行われていて、それなりに御活躍をしていらしたんだと思いますけれども、最近はその回数も減っているというふうに聞いております。
既に百二十億円分、日本は石油をというんでしょうか重油というのか供給しているわけですけれども、これはいつまで続くというふうに見ていらっしゃるんでしょうか。
○国務大臣(石破茂君) これは先ほど広野委員にもお答えをしたことでございますが、必要がなくなればやめます。必要がある限りはやりますということに相なります。それは各国が、日本が、相手様があるわけですよね、補給を受ける側があるわけです。その国々が我々の燃料を必要としておるということがある限りは、それは行うことになるのだろうと思います。
だれも遊びや冗談で船をサーベイランス活動をやっておるわけではございませんし、各国ともこの活動は必要であるという認識を共有して行っておりますので、そういうような活動が終われば補給も当然なくなるということかと思っております。
○広中和歌子君 じゃ、確認いたしますけれども、給油の必要性がなくなった場合ですね、今度は日本はそれでは何ができますかという形で別の役割を引き受けるということがあり得ますか。そして、そうした場合には国会にどのような形で事前承認をなさるか、お伺いいたします。
○国務大臣(福田康夫君) ただいまは二年の延長をお願いしておりますけれども、今現在において新しい任務を果たすという、そういう考えは今のところございません。
しかし、委員の御指摘のように、将来何が起こるかと、こういうことになります。それはそのときの事情に従って判断するわけでございまして、そのときは、国会で承認をいただくようなそういうような内容であれば、それは当然そういう手続を踏まなければいけないということになります。
○広中和歌子君 またブッシュ大統領に戻りますけれども、九月の十九日に、テロとの戦争がいつまで続くかというテーマで演説をなさったのか何かは知りませんけれども、そうした場においてこのような発言をしているということが報じられております。テロとの戦争がいつまで続くか不明であり、米軍の展開範囲や期間も予想不能だと述べているわけです。そうした予想不能なアメリカにどこまで付いていくのかということ、それは私ども、与党も野党も政治家としては本当に知りたいところなのでございますけれども、いかがでございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 米ブッシュ大統領がテロの脅威、これがいつ終わるか分からないと、こういうことであれば、これは我が国も同じ立場なんだろうと思います。ですから、これは国際社会全体でどうやって取り組むかという大きな課題だというふうに思っておりますので、ブッシュ大統領の発言で、それに付いていく、こういうものではないのではないかと思っております。
○広中和歌子君 ブッシュのアメリカというのは、テロを口実に全世界に対テロ戦争を展開するというような見方というのは間違っているでしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(福田康夫君) 果たしてそういう意図を持ってブッシュ大統領が今テロ対策に取り組んでいるということじゃないと思いますよ、私は。そういうことではない。第一、今でも財政的な負担というものが米国国内においても大きな政治問題になっている、こういうこともございます。そんなことを続けていられるわけがないということでありまして、早く終息するのがこれはアメリカの意図でもあるというふうに思っております。
○広中和歌子君 そのように望みたいところでございますけれども、今年の夏、たまたま古い本を引き出してきました。ガルブレイスの「不確実性の時代」でございます。ガルブレイスは、第八章、破滅的な競争というところで、このように、二人、三人の言葉を引用しております。一人はアイゼンハワーでございます。
その言葉は、アメリカ国民はそれが意図的なものであるなしの区別なく、産軍複合体、ミリタリー・インダストリアル・コンプレックスで、あの当時非常に有名になった言葉なんですけれども、その複合体が不当な影響力を持つことに対して警戒を怠ってはならない。あるべきでないところに権力が定着して悲惨な結果を招く可能性は現に存在し、そして今後も存在するだろうということです。
そして、次にこれはある、国務省のある高官の著者、著書、著者ですね、つまりガルブレイスへの言葉なんですけれども、この世界を理解するには、米ソ両国の軍部体制はともに手を組んでいる、そして両国のそれぞれの国民に対して、両国の国民に対して、むしろともに手を組んでいるんだということを知らねばならないということを引用しております。
この二番目のコメント、そしてこの「不確実性の時代」が書かれたときというのはベトナム戦争の終わった前後で、まだ冷戦というのが非常に厳しい状況にあった時代でございます。これは、ですからガルブレイスとしては冷戦中の米ソの軍拡競争に当てはめてこのようなコメントをしたのではないかと思います。
今、私たちの住んでいる世界というのは、冷戦が終わってから既に十年たっているわけです。そして、既に十年がたっているわけでございます。そして、その間湾岸戦争が起こり、そしてまた九・一一後のイラク侵攻が起こっているわけでございますけれども、何か、ガルブレイスの発言というんでしょうか、言ったことがもしかしたら当てはまるような気がするというようなことを私が申し上げたらば、それは言い過ぎでございましょうか。つまり、産軍共同体のニーズが対テロ戦争を拡大していると、そういう可能性があるのではないかという考え方です。
○国務大臣(川口順子君) 後で必要でしたら防衛庁長官にまた御発言をいただきたいと思いますけれども、委員おっしゃったように、産軍複合体という言葉は、これは三十年ぐらい前にかなり、もうちょっと前ですね、有名になった言葉であるわけです。私は、アメリカの民主主義、あるいはこれはアメリカだけではなくて我が国においてもそうですけれども、それから情報公開度、企業のガバナンス、そういったことに対する国民の要求、またIT技術の発展等、国民の情報公開要求やガバナンスの実施を可能にする技術発展というものがその間に相当にあったというふうに思います。
どういうことを根拠に委員が、今回の戦争において産軍複合体がこれを大きく起こしたとまではおっしゃっていらっしゃらないかもしれませんが、影響を与えているというふうに何をもっておっしゃっているのか分かりませんけれども、そういう具体的なことについて御指摘をいただければそれはそれでお答えを試みたいと思いますし、一般論として申し上げれば先ほど私が申し上げたようなことで、その時代とは大分いろんなことが違ってきている、先ほど申し上げたようなことが違ってきている。
ですから、常にどこの国においても政府と企業の関係というのがきちんとしているということであるように努力をしていかなければいけないということはあると思います。これは日本にもあると思いますし、アメリカにあると思いますし、ほかの国にもあると思いますけれども、この問題について、一般論としてはそういうような状況ではもはやない。それから、具体的には、何かあればそれについてお答えをさせていただきたいと思っています。
○国務大臣(石破茂君) そういう陰謀史観的なことが時々語られることがありまして、例えば真珠湾攻撃、昭和十六年十二月八日、あれは陰謀だという話がありますが、それは荒唐無稽な話でありまして、つまり、あそこで船がたくさん沈んだという犠牲というものを甘受してまでやるかというと、それは合衆国政府としてはそういうことはしないわけですよね。本来そういうことをさせたければあの船が全部あそこにいたはずはないのであって、相当は外に出て日本が攻撃をさせたってよかったわけでありまして、そのような陰謀史観というものを私は余り取るものではございません。
そして、今、産軍複合体のお話がございましたが、軍事拡張というものがすなわち雇用と景気拡大につながるかといえば、それは必ずしも経済学的にはそうでない場合の方が多いのだろうと思っています。実需に合わない、そういうようなものを作るわけでございますから、それは経済学的に本当に経済の拡大につながるかといえば、決してそうではない場合があるということでございます。
それから、アメリカとソビエトの話でございますが、その軍拡競争に付き合っていったおかげでソ連はひっくり返ってしまったわけでございます。すなわち、その軍拡を支える、SDIを支えるだけの経済力を持っていなかったということでございまして、その点において両国が協力をし合ったという点は私は必ずしも当たらないものと考えております。
○広中和歌子君 確かに、長官のおっしゃいますように、軍拡は国全体の経済を弱める、そしてまた軍備競争、それでソ連が敗れたわけでございますけれども、しかし特定の人たち、つまりそうした兵器産業なりにかかわっている人、あるいはその背後にいる人たちを富ますことがあり得るということ、それが産軍共同体の持っている意味だろうと思います。
私もそんなふうに信じたくないわけでございますけれども、覚えていらっしゃいますか、あの冷戦後、私たちはニューワールドオーダー、新しい世界秩序を作らなきゃならない、それは恐らく平和な世界である、もうこれからは大きな戦争はないんだと、そのように望んだわけですよね。ところが、現実にはいろいろなところで小さな戦争が起こり、そしてまたテロも起こりということで、本当にそうした世界をどのように平和に収れんさせていくかというのが大きな大きな課題であり、日本の政府がそうした問題に対して国際社会の中でリーダーシップを取っていただきたいと本当に願っているものなんでございます。
そういう中にありまして、アメリカの今、一九九〇年代以降、クリントン政権のときは別といたしまして、ブッシュの湾岸戦争、そして動きを見ておりますと、何かアメリカのそうした軍、軍事産業を疑ってしまいたくなるようなところがあるわけでございます。
去る五日のテレビ朝日で、副大統領チェイニー氏がハリバートンという会社のCEOであったと。つまり、現職に就く前にハリバートンという会社のCEOであり、その子会社、KBRがイラク石油を、イラクの石油の独占契約を結んでいて、その他の復興にかかわるビジネスを含めると二十二億ドル、約三千億円のビジネスを受注していると、そういうことが報じられているわけですけれども、このことについて御存じでいらっしゃいますか。お伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃったテレビの報道は、私もちらりちらりと全部ではありませんが見ましたけれども、報道は常に報道であって、そういったことについてきちんとその調査をしているという、しているわけではない、考え方として反対の考え方は常にある、全体を見るべきであろうと思います。
この戦争については、前々から申し上げているように、正にイラクが度重なる継続的な国連決議の違反をしてきた、で、大量破壊兵器の懸念ということが国際社会の共有された懸念であったということから国連決議、度重なる国連決議に従ってこれは行われたということで、アメリカもそのように言っているわけです。
○広中和歌子君 是非こうした、何というんでしょうか、多少コントロバーシャルかもしれませんけれども、こうした報道の信憑性について是非チェックしていただきたいと私としてはお願いする次第でございます。よろしゅうございますか。天下のマスメディアがこうした報道をしているわけでございますので、是非チェックしていただきたいと思います。
それから、イラクへの復興支援でございます。
イラク開戦、イラク戦争開戦から約半年がたち、戦後のコストが米国の経済あるいは国家予算を圧迫しているということが報道されております。当初の予算をはるかに上回っている。二〇〇三年度会計年度の補正予算で約七百九十二億ドル、約それは九兆一千億だそうでございますけれども、その追加支援を決めたばかりである。しかも、その後、二〇〇四年度にも約八百七十億ドル、約十兆円の追加予算計上を議会に求めていると。
そういう現状の中で、米国は国際社会に三百億ドルから五百五十億ドルの支援を求めているということが報道されておりますが、これは事実でしょうか。
○国務大臣(川口順子君) 委員がおっしゃった数字というのは、この間、イラク支援国会合がマドリッドで、イラク支援国会合のコア会合、コアグループの会合がマドリッドで行われたわけですけれども、そのときに出た国連と世銀が行ったイラクのニーズに対する調査の報告書の数字であるかと思います。
これは、今月の終わり、二十三日、二十四日にマドリッドでイラク支援国会合が行われますけれども、その前に国連それから世銀が実際にどれぐらいイラクに対しての支援ニーズがあるんだろうかということで調査を行い、それをベースに少数の国が、日本、アメリカ、EU、スペイン、ア首連及び国連、世銀、IMF、統治評議会、CPAといったところが集まって議論をしたわけでございまして、復興ニーズの全体像ということでいうと三百五十六億ドル、これは十四分野にわたってということであって、二〇〇四年から二〇〇七年の四年間でこれだけの数字がある。それから、そのほかに、CPAが国連、世銀のアセスメントに含まれていないニーズとしての治安及び石油等の分野で別途約百九十四億ドルあるであろうと言った、その数字のことではないかと思います。
アメリカが言ったということではございません。
○広中和歌子君 日本は応分の負担をすることを当然期待されていると思います。それは、小泉さんがアメリカのイラク攻撃を支持するとおっしゃったときから覚悟の上でのことだろうと思います。
最初は、復興支援には余りお金が掛からないんじゃないかと言われておりましたよね。つまり、イラクには石油があるからということでしたけれども、その見積りというのでしょうか、見込みが外れて、非常に大きな額が掛かりそうだということです。ブーツ・オン・ザ・グラウンド、つまりお金じゃなくて今度は人だということだったんですけれども、今の段階に至ってはむしろお金こそ期待される支援ではなかろうかなというふうに思いますが、どのように、日本はどのくらいのお金を支出するかということの、もう既に、決定はされていないとは思いますけれども、どのくらいの心づもりでいらっしゃるのか、お伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 二十三日、二十四日に行われるマドリッドでの会合を成功させることが重要であると思います。それは、国際社会が一致してイラクの復興にかかわっていくという姿勢の表明でありますので、それを成功させることが必要であると思います。そして、そのために我が国がいかなる貢献をできるか、あるいはいかなる貢献をすることが適切かという観点で今検討を行っております。
私どもとしては、政府としましては、イラクの人道・復興支援に対して貢献をするということが正に日本の国益であるというふうに考えておりますので、その観点から、我が国として主体的にどのような貢献をするのがいいかということを検討をしております。
○広中和歌子君 まだ検討の段階ということですけれども、私は、かなりの額が期待されているんではないかなと思います。
それでは、ちょっと別の視点から、北朝鮮の問題について伺いたいと思います。
北朝鮮の拉致問題というのは、私はある種のテロだと思いますけれども、こうしたテロが、日本の海上保安庁が十分に機能しなくてそれを見過ごしたこと、そしてそれを防衛庁、今度は自衛隊ですね、自衛隊もそれに対して見過ごしたことに対して、日本政府は責任を認め、そして謝罪をなさいましたか。もう既になさったのか、なさるおつもりがあるのか、まずお伺いいたします。
○国務大臣(石破茂君) 済みません、取り違えていたらごめんなさい。
海上保安庁や海上自衛隊であの拉致を防ぐことができたにもかかわらず防がなかったので、そのことを謝罪したかというような御質問であるとするならば、それは、夜陰に紛れて小さなボートで新潟県でありますとか、あるいは鳥取県もそういうのがあったと言われておりますが、海岸に夜陰に紛れて上がってくる者を海上保安庁あるいは海上自衛隊の能力をもって防ぐことができたかと言われれば、それは不可能に近いと申し上げざるを得ないことでございます。
これはもう本当にびっしり船を並べまして、その法的権原をどうするかも議論のあることでございますが、本当に水も漏らさぬ、ネズミ一匹通さぬような、そういうような警戒態勢をしいたとすれば防ぐことはできたかもしれません。しかし、あのような、まさしく委員がテロとおっしゃいましたけれども、国家的テロ行為のようなものに対して我々が常にそれに備えることができたかといえば、それは極めて困難なことであったと思っております。
そういう行為をやること自体が許されないのであって、私どもがこのことについて国民の皆様方に申し訳ございませんと言うことは、かえって向こうを利することになるのではないでしょうか。
○広中和歌子君 つまり、不可抗力だというふうにおっしゃるわけでございますか。
ともかく、日本の国、島々から成り立っているわけでございますけれども、一番大切なのは、いわゆる沿海のサーベイランスというんですか、それこそ沿岸の警備ではなかろうかと思います。
二十年間こういうことが放置されて、そして今になって大きな問題になっているわけですけれども、これについて北朝鮮の方は、もう問題は解決したことだというふうに言っております。私たちは、北朝鮮との関係を良くするために、改善するために国交正常化ということを一日も早くしなければならないわけですけれども、政府の立場としては、この拉致問題が解決するまでは国交正常化交渉はあり得ないと言っている。片や、北朝鮮は、それはもう終わったことだと言っているわけですけれども、これに対して、何をもって拉致問題は解決したというふうに日本政府は決めていらっしゃるのか、そのことについてお伺いいたします。
○国務大臣(川口順子君) 現在、政府が北朝鮮に対して今要求をしていることというのは、拉致されて日本に帰ってきていらっしゃる五人の方、この方の家族、北朝鮮にいる家族を日本に帰国させること、それから事実の解明、これをやることということであるわけでして、これが具体的にそういう、どういうことなのかということについては、これは御家族を始め関係者が納得をする形で解決をされるということが重要だと思っております。
我が国政府としては、北朝鮮との間で日朝平壌宣言にのっとって問題を解決をしていくということは、基本的な姿勢としてこれに変更は全くないわけでございます。
拉致の問題については、これは私もこの間国連の場で言いましたけれども、また総理も今ASEANの場でそのことについてもおっしゃっていらっしゃいますが、国際社会の理解、協力を得ながら、北朝鮮がこの問題について前向きで具体的な対応をするようにこれを引き出していくという考えでおります。
○広中和歌子君 済みません、もう時間なのでやめなきゃいけないんですけれども、五人とその五人の家族の帰国ということではこれは収まらないんではなかろうかと思います。そして、事実解明というのも、掘り下げていけばもう本当にどこまで行くか分からないという中で、北朝鮮との国交回復というのはほとんど不可能だというような思いがするんでございますが、そのコメントをもちまして私の質問を終わらせていただきます。
どうもありがとうございました。
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