第154回 外交防衛委員会
2002年7月18日(木)

○外交、防衛等に関する調査(外務省改革に関する件)

☆答弁者

川口 順子 外務大臣


国務大臣(川口順子君) 先ほどからいろいろな方から局長人事についての御質問が出るたびに、実は私は非常に申し上げていることについて隔靴掻痒の感を持ちながら申し上げておりまして、というのは、大変に申し訳ございませんけれども、個別人事の話でございまして、これはしかるべきプロセスを経て決まっていくということでございますので、そういう段階にないことについて、私は人事権者でございますから、私からこういうことですと申し上げるわけに、本当に残念ですが、いかないということで、今ちまたで報道されていることについての本来の目的なり考え方なりいろいろなことについて、いろいろ憶測はございますけれども、そういったことについて、可能ならばいろいろ申し上げたいことはございますけれども、個別論については、申し訳ないんですが、差し控えさせていただきたいと思います。
 その上で、一般論で申し上げたいんですけれども、まず人事交流といいますか、よその省の人がある省に来て交流をするということは、私は非常に大事で意味があることだと思っています。それから、外務省の場合に、外務省の意識改革をするということが、今ほかの省のことはどうでも、そういう意味ではよろしいんでございますけれども、外務省として意識改革をするということは非常に大事であると思います。それからもう一つ、別な考え方として、経済協力について改革を行うということはこれも非常に大事であると思います。それから、省の壁を乗り越えて、ある日本にとって重要な政策について立場をお互いに理解し合いながら切磋琢磨して共通の課題として考えていく土壌を作っていくということも非常に大事だと思います。
 いろいろなそういったことを、今の時点ではちょっと問題意識として、一般論として申し上げさせていただきたいと思います。

広中和歌子君 どうもありがとうございました。
 人事交流のことで大分御質問、御意見が多いようでございますけれども、大臣は環境大臣も経験していらっしゃると思います。環境庁のほとんどのトップ人事というのはよその省庁で占められている。大蔵省、通産省、農林省、そして環境庁の下から積み上げた人がなかなか上に行けないという、そういうことがあるわけでございまして、そういうことを考えますと、上をばっちり占められていることの弊害はございますけれども、よその省庁の方が来たからといって、意識改革というか刺激にこそなれ、それほどダメージがあるとも思えないわけです。ましてや、外務省、一人、二人、三人、せいぜい十人ぐらいよそから別の血を入れるということで大騒ぎするほどのことはないんじゃないかと思います。
 ただ、私は、そこにまず、経済協力局ですか、そこの局長を替えられるというんで、ここで今、特にODAの改革ということが望まれているわけですから、ODA庁といったようなものも視野に入れて、ここの部分で正にグッドガバナンス、透明度、効率、効果、そしてパーティシペーション、参加ですよね、そういうものが守られるような新しい形が生まれれば大変結構だと思っておりますので、そういう形で応援させていただけたらと思います。
 それからまた、同僚議員の質問の中で、外務省の役割って何だろうか、ゼロから考え直すべきだという意見がございましたけれども、私も時々考えます。つまり、現在の外交のかなりの部分が、昔ですと大使がいわゆる国の全権を引き受け、特命全権大使というんですか、そういう形で外交交渉をやる。それは軍事の面であったり、それから経済の面であったりするわけですけれども、最近ではいわゆるサミットというやつ、トップ会談がございますし、また環境の問題であるとか貿易摩擦の問題なんかになりますと専門家会議というのがあり、そしてそれぞれの省庁の実力者が出ていくと、そういう会議が非常に多いんじゃないかと思います。
 そういう点で、外務省の役割、外務省の方たちは、何をしたらいいんだろうかと、そういうこともお考えになるんじゃないかと思いますから、そういう面でも外務省の方たちが経済産業省に行くとか、環境庁に出向するとか、済みません、環境省に出向するとか、そういうふうなことでも実力を付けていかれるということ、非常にいいことではないかなと思っておりますし、現実に環境省には外務省の方がいらしているということだろうと思います。
 そのほかに、外務省としては、情報を集めるとか領事業務とかいろいろあるわけで、それは大変なことだろうと思いますけれども、ちょっとお伺いしたいのは、外交の基本政策というのはどういうふうに作られるのかということでございます。
 時々、私ども、勉強会で御説明を聞いたりするんですけれども、大臣にはここに行っていただくとか何をしていただくとか、あたかも大臣が要するに上に乗っかっている人にすぎなくて、操り人形のような言われ方をしていることがあるわけです。それは外務大臣だけじゃないと思います。特に外務大臣の場合にはそういうことが多いんじゃないかというような気がいたしますんですけれども、外交の、今、外務大臣の政治的なリーダーシップというのは非常に大切だと思いますけれども、外交の連続性ということを同時に言われますよね。連続性と外務大臣のリーダーシップと、どのようなことになっているのか。
 ですから、外務大臣が何かしたいと思われるときに、果たして外交の継続性とかなんとかかんとかと、外務省の特殊事情のために封じ込まれてしまうというんでしょうか、包み込まれてしまう、そういうふうなことがあるのかないのか。特に、御自身のリーダーシップについて、忌憚のない御意見がいただけるんだったら幸いと存じます。
 以上でございます。

国務大臣(川口順子君) 大変に難しい御質問の御提起でございますが、その前に、難しい質問でございますが、おっしゃっていらっしゃるのは、これ外務省であろうがよその省であろうが、政治家グループとそれから官僚との関係がどうあるべきかということだと思います。これは各省それぞれの歴史あるいは政治家グループの、そういう意味でいえば政策を指示する力、官僚の強さ、いろいろな要素によって多分その省ごとに今違っているんではないかなと思います。
 自分自身の評価ということでおっしゃられますと、なかなか本当に難しいということなんですけれども、やはり政策の全般についてある程度の判断ができるようになるためにはそれなりの勉強も必要でございますし、時間も必要かなと思っておりますけれども、私としては、やはり政治家は基本的に方向を、政治、そうですね、は方向性についてきちんと出していくということが務めでありますので、そういうことで行動をする努力はいたしているつもりでございます。

広中和歌子君 ちょっと申し上げます。
 政治家の皆さんに申し上げたいと思っているんですが、ケネディが大統領のときに、ギブ・ミー・ファクト、事実を、情報をくれと。アイ・ウィル・メイク・ザ・ディシジョン、私が決定すると、そういうふうに言っていたそうでございます。
 以上です。