第153回 外交防衛委員会
2001年10月25日(木)
○平成十三年九月十一日のアメリカ合衆国において発生したテロリストによる攻撃等に対応して行われる国際連合憲章の目的達成のための諸外国の活動に対して我が国が実施する措置
○国際連合決議等に基づく人道的措置に関する特別措置法案及び自衛隊法の一部を改正する法律案
☆答弁者
福田 康夫 官房長官
中谷 元 防衛庁長官
田中 眞紀子 外務大臣
衆議院議員 久間 章生 君
国土交通省 鉄道局長 石川 裕己 君
○広中和歌子君 民主党の広中和歌子でございます。
けさ、約三時間半にわたりまして六人の公述人から、今、私どもが扱っております法案、テロ対策特別措置法等に関する意見の聴取を受けました。六人それぞれすばらしい御意見を発表していただいたわけですけれども、非常に多様であり、この問題がいかに複雑であり、奥が深いかということを感じさせられたことでございました。
九月十一日以降、世界は変わったとよく言われます。灰色の重い雲が地球を覆っている、そして二十一世紀冒頭、アメリカ人のみならず全世界の人々の意表をつくニューヨークWTCなど同時多発テロによる攻撃によって、どのように今後このような種類の挑戦というんでしょうか、戦争に対して、世界は、そして日本は対応していったらいいのかと、そういう問題を突きつけられているわけでございます。
九月十一日以来約一カ月半、次々と展開されるアメリカの軍事、そして外交政策、それに目を見張りながら毎日がニュースにくぎづけになっているというのが多くの日本人の日々ではなかろうかというふうに思います。
日本はいち早く、小泉総理はいち早くアメリカへのサポートを表明なさいました。その後、七項目の支持政策を持って二週間後にアメリカに渡られたと。これは日本だけじゃないんですけれども、多くのNATO諸国も支持を表明したわけですけれども、そのときに何で、具体的にアメリカはこれからどうするかわからないのに支持をしたということなんですけれども、こういう白紙委任的な支持というものが何か非常に私としては怖いような感じがしたんですけれども、まずその点について、官房長官、コメントをいただけますか。
○国務大臣(福田康夫君) あの九月十一日のテロ発生以来、米国はもとより、世界じゅうがこの問題にくぎづけになったというような感じがいたします。
委員の御指摘のとおり、このテロが今後どのような形になるのか、またこういうテロが今後どうなるのか、要するに今後も同じようなことが発生するのかどうかといったようなこともあろうかと思います。私は、今回のテロもそうでありますけれども、やはりこういう大がかりな国際性のあるテロにつきましては、やはり国際協調というものが一番大事なんじゃなかろうかと、こう思っております。そういう観点から、日本も、我が国も、このテロの抑止のために、今後こういうテロを起こさないためにも今回の米国を中心とする諸外国の活動に積極的に参加していこうと、こういうふうなことを当初から考えたわけであります。
当初は、どのぐらいの犠牲が出るかわからないという、そういう状況でありました。何千人というふうな数字も予想もつかなかったわけでありますけれども、しかし、あそこのビルの中では五万人働いているというようなことがございますし、朝九時ということになれば相当数の犠牲者が出るんだろうということを考えました。ですから、日本も、日本人で、邦人で犠牲に遭った方は相当いるんじゃないかなと当初はそう思ったわけです。ですから、そういう多くの邦人の犠牲者をどうやって救出するか、このことも、テロ対策ということもありましたけれども、この救助というようなことも我々の中心課題の一つであったと、こういうふうに考えたわけでございます。
白紙委任で米国に協力をしているかどうかと、こういう点につきましては、私どもは必ずしもそういうわけではないんであって、当初からそういう、アメリカに起こった事件であるけれども、邦人救助をどうするか。もちろんもしそういう要請があれば、米国人であろうが、ほかの人の救助ということも当然しなければいけないだろうと。そのお手伝いをするために我が国に何ができるかということも含めて考えたわけであります。
それはもう米国から要請を受けてやったわけじゃなくて、我が国の人道主義とか、そしてまた米国で起こったことであるけれども、しかし我が国としてどれだけの協力ができるか、こういうようなときに、そういうようなことを考えた。これは、台湾で地震が起これば我が国としてどれだけのことをしたらいいのかということをすぐさま考えたと同じような考え方をして対応したと、当初の対応はそういうようなことでありました。
今回の法案をお願いして、審議をお願いしておりますけれども、この法案の審議に当たりましてはいろいろな条件がついているわけですね。この法案の趣旨、これはこのテロによってもたらされる脅威を除去しようという、そういう大目的がございますし、またその活動の範囲にしましても、やっぱり自衛隊が活動するということが一番有効なんだろうという考え方をして、その場合にでも、この自衛隊の活動の範囲を本当に狭めるというか、いろいろな日本の法制とか、憲法ももちろんございますけれども、そういう法制の中でどういうことがなし得るかという、そういうところをよく考えた上での提案であると、こういうようなことでございますので、決して白紙委任でもないということは御理解いただきたいと思っております。
○広中和歌子君 多くの国がともかく協力をするというふうに表明して、それは当然のことだったと思いますけれども、そのことについてある国の大使に聞きました。そうしましたらば、こうして協力をするということは仲間に入ることだ、仲間に入ればアメリカのこれからの行動に関してこちらも意見を言うことができるんだと、そのようなことを言っていらして、なるほどと感心したわけですけれども、日本が協力を表明することによってアメリカが今行っている軍事行動、これから行おうとしているさまざまな対応ですね、外交も含めまして、それについて日本は十分、必要十分に知らされているのでしょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 米国側に、どういうようなことを考えてやろうかということについて言われなくても、我々もこういう状況の中で何をしたらいいかということはおのずからわかることがたくさんあるわけですね。
ですから、もちろん米軍が米軍としてどういう作戦行動をとるかとかいったようなことについては軍事上の外に出せないような問題もあろうかと思います。それから、もう一つ申し上げれば、この状況、今の状況というものは予断できないような状況もあるんではなかろうかと。米軍の情報力をもってしても、こういう手続をすればいつまでにこうやって終わるんだといったような、その先が見えないような状況であるかもしれぬというようなことを考えますと、それはやはり日々、我々も状況を判断しながら、米軍がどう考えているのかなというようなことも考えながら、いろいろ我々としての役割というものを考えていくということであります。
当然、あらゆる場面でもって情報交換いたします。また、首脳同士の意見交換もございます。例えば、総理も先般訪米いたしました。また、APECの首脳会議でも日米首脳会談というものをいたしました。いろんなレベルでもっていろんな話をして、意見交換を行いながら、そういう中から我々ができるものは何かということを考えながら、今、自主的に判断をしながらやっているというのが現状でございます。
○広中和歌子君 湾岸戦争のとき、日本が非常に対応をためらっていたがゆえにほとんど情報をもらえなかったということを伺っているわけですけれども、そのときの状況とは明らかに現在違うわけでございますか。
○国務大臣(福田康夫君) 湾岸戦争は今からもう十一、二年前になりますか。あのときは、これは今とは全く違う客観情勢があったんじゃないかと思います。
と申しますのは、自衛隊が海外に行くということは考えられなかった、そういう時期だったんですね。ですから、自衛隊を海外に出せるのか出せないのかという、そういう非常にもう、何というんですか、根元的な議論を当時はしておったということであります。憲法上は許される、しかし、じゃ何をしたらいいのかといったようなことで、しかしそういう理屈だけでなくて、当時の国民感情からして自衛隊が海外に出るなんていうのはとんでもない話だといったようなこと、そういうふうな客観情勢もあったのではないかと思います。
ですから、例のPKO法案ですね、あの審議においても大変国会でもっていろんな議論があり、そしてまた法案を通すために、御理解をいただくために時間をかけた、こういうふうに私は思います。
客観情勢が全然変わっているんだというふうに思います。自衛隊がPKO法でもって海外に出ている、国際平和のために何ができるか、日本だってできるじゃないかということを実証しつつ今来ているわけで、そういう体験のもとに我が国は今回こういう活動ができるのではないかということを考えておる、そういうことであります。
○広中和歌子君 このたびの自衛隊法改正案の中に防衛秘密、九十六条の二が新設されておりますけれども、これはどのような理由で新設されたのか、もしかしたらアメリカの要請によるものではないかということをお伺いいたします。
○国務大臣(中谷元君) これは我が国の国内事情によることからでございます。といいますのは、昨年の九月に自衛隊の内部によります幹部自衛官の秘密漏えい事件が発生しまして、この後の反省、教訓を踏まえまして、やはり国の安全を害しかねないような秘密について罰則強化によって秘密漏えいを未然に防ぐことの必要性、それから相手が他国の駐在武官でございましたので、こういう接触機会がふえた、また冷戦が終結した後の社会状況等にかんがみまして、さらにそういった気の緩みを防ぐという点、並びに米国等各国との情報共有を推進していく上にも秘密の保護に万全を期することが我が国としても必要であるということにかんがみまして、今回の処置をとったわけでございます。
○広中和歌子君 これは自衛隊の方々を超えて適用されることになっておりますけれども、実を言うと、私、ことしの三月でしたが、ワシントンに参りましたときに、ちょうどホワイトハウス入りをなさるある学者にお話しする機会がありまして、そのときに彼が言っていらしたことは、日本ではこのようなことが必要なんではないかと、一般の会話の中で言われたことなんですけれども。
というのは、日本人にしゃべってしまうとすぐに広がってしまうというようなことで、アメリカの場合ですと、例えば国の、政府の政策を議員に理解してもらうために会を開くとき、秘密会というのを開くそうです。そういうようなときにも、つまり議員にも守秘義務が課されているというようなことを言っていらしたんですが、我が国にはそのような慣行はございませんよね。
今度の場合には、何というんでしょうか、その範囲は私たち議員にも及ぶようなことも想定していらっしゃいますか。
○国務大臣(中谷元君) 今回対象としておりますのは、防衛庁の職員並びにほかの省庁、国の行政機関の職員のうち防衛に関連する職務に従事する者、そして防衛庁と契約関係にあって防衛秘密に関連する物件の製造もしくは役務の提供をする者というふうに対象者を絞っておりますので、国会議員とかマスコミの方、こういう方を正犯の対象というふうにはいたしておりません。
○広中和歌子君 逆に言えば、そういう秘密は、議員には特別に隠さなければならないものは公開しないということになりますよね。
○国務大臣(中谷元君) 現在におきましても、一般国家公務員としての守秘義務がございますし、ある程度の防衛庁の中で秘密事項を定めまして、それに基づく国家公務員としての意識に基づいて活動をいたしておりまして、その罰則が懲役一年でございますのでほかの省庁との横並びになっておりますが、ある程度そういう中から厳選をして防衛機密というものを設けまして罰則を五年といたしておりますが、そのものに対する国会議員やマスコミ、また一般の方々の接触につきましては今までと同様の扱いでございまして、防衛機密を定めたからといって今までの国会議員やマスコミの方と防衛庁との関係が変わるという状況ではございません。
○広中和歌子君 私は、野党にまでとは申しませんけれども、与党の中で非常に守秘が必要な、秘密を守らなければならない情報というようなものもお互い交わされているんではないかと、国家の機密にかかわるような。そういうこともチェックをするということは入っておりませんでしょうか。
○国務大臣(中谷元君) 今回は秘密を取り扱う範囲と対象者を定めておりますが、それに該当しない国会議員とかマスコミ関係者が漏えいに係る正犯としての罰則の対象とした規定にはしておりませんので、今までと同様でございます。
それで、そのことを知るという行為につきましては、例えば教唆という事例がありますけれども、これは贈賄とか脅迫とかいった刑法に触れるような場合はその対象となりますけれども、触れない場合につきましては該当しないという範囲でございまして、その範囲でこの秘密に対する取り扱いを行っていくというふうに思っております。
○広中和歌子君 そうすると、アメリカの心配は引き続き続くのじゃないかと思いますけれども、まあそれはそれといたしまして。
今のアメリカのとっている軍事行動なんでございますけれども、アフガンの地形というのは、これはたまたま東京新聞で見たんです。アフガンの地図の形というのはよく見ますけれども、高さまでわからなかったんですが、七千メートル級の山があったり、それから三千メートル級、まあすごい高いところなんですよね。
そういう中で、いろいろ予想はされておりますけれども、今度の戦争、タリバンがかくまっているとされるオサマ・ビンラディンを捕らえる、その一味を捕らえるということは至難のわざではなかろうか。場合によっては、ブッシュ大統領も冒頭から言っていらっしゃるように、この戦いは長い長い長い戦争だと言っていらっしゃるのですけれども、その長く続く戦争にアメリカとどのくらいおつき合いをするのかという言い方は非常に冷たい言い方かもしれませんけれども、やはり軌道修正というのは当然あり得るわけでございましょうか。
○国務大臣(福田康夫君) 当初からもう大分時間がたちました。その間考え方がどういうように変わっているか、これはわかりません。わかりませんけれども、当初長い戦いと、こういうふうに言われたのは、このアフガニスタンにおける戦いという意味か、もう一つはテロリズム撲滅のために長い戦いをしなければいけない、こういう意味で言われたのか、私も正直申しましてどちらかわかりません、その真意は。
要は、テロをもうこの地球から、この国際社会から追放したい、こういうことは、これはもうだれしも考えることで、我々も、日本としてもやはりそのことを中心に考えていかなければいけない問題だろうというように思っております。作戦行動がどのくらいの長さになるか、これは相手の出方にもよりますし、ひょっとしたらあした終わっちゃったなんということもないわけではないだろう、こういうように思いますので、これは私から申し上げることはできないと思います。
いずれにしても、時間をかけようがかけまいが、こういうことが二度と起こらないようにする、そういう社会をもう一度取り戻したい、こういう思いで取り組んでいる活動であるということでございます。
○広中和歌子君 思いはわかります。みんなそう思っていると思うのでございますけれども、この世の中から犯罪がなくならないように、やはりテロを世界から撲滅するというのは非常に大変なことだろうと思います。
そういう中で日本政府が非常に賢い選択をしていただくことを私たちは心から望んでいるわけでございますけれども、少なくとも今回の場合にはかなりの犠牲が出る覚悟もしなければならないと思うわけでございますが、防衛庁長官、どのように考えていらっしゃいますでしょうか。多くの自衛隊の方は我が国を守るということで入隊していらっしゃるわけですが、彼らに日本を越えて国際社会の中で死ねますかと言えるかどうかということです。
今度のアフガンの場合、難民支援とか後方支援でございますよね。だけれども、偽装難民とかいうようななかなか厳しい難民の方たちもいらっしゃるようですし、それから戦闘行為が波及して後方地域というところにも突然襲ってくるかもしれない、広がってくるかもしれないというようなことを考えますと、やはり覚悟の上でこういうことはコミットしなければならないと思いますが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の行動等につきましては、国際的な安全保障の環境構築に貢献をするといった世界平和に貢献する活動の一環でございまして、現在でもPKO活動や災害が起こった場合の国際救援活動等を実施しておりますけれども、今回も、やはり我が国の安全に少なからず影響を与えます国際的な平和活動の一環として、法律によって定められた場合にはその範囲で自衛隊の保有する能力を発揮をしようという意識でございまして、隊員の方も非常に、国民のために自衛隊というものはずっと整備をされてきておりまして、我が国の将来にとりましても、国民の皆様方が御期待をすることにつきましては大いに貢献をする意識を持っておりますので、しっかりとした国際貢献ができるような意識を持って勤務をいたしております。
ですから、不測の事態も想像されますけれども、日ごろから危険を顧みず有事のために行動し訓練をするという意識を持って行動しておりますので、その意識を持ってしっかりとした貢献ができるのではないかというふうに私は思っております。
○広中和歌子君 インドネシアのメガワティ大統領のコメントが非常に印象に残ったんですが、仮に罪な、罪人ですよね、罪人をかくまう国をかくまっているという理由で攻撃する権利があるだろうかと、そういうようなことを発言なさったということがマスコミで報道されておりました。
今度のテロ事件に対して、イスラム圏を含めて世界ほとんどすべての国と言ってもいいんでしょう、このテロを非難する声明は出しましたけれども、戦争がどのような形で発展していくか、それによってはイスラム圏の人たちの考え方が変わってくるかもしれないということが予想されるんではないかと思います。
先ほどの公述人のお話でも、ビンラディンを初めとするテロ組織はアフガニスタンを利用しているんではないかと。つまり、アフガニスタンの国の七割を支配するタリバン政権に食い込んで、アラブの正義という名目でテロ行為を全世界に広げていると。そして、その人たち、一般の人々ですよね、アフガニスタンの一般の人々はビンラディンの存在もほとんど知らないんではないかと。それなのに彼らが攻撃を受けている。私たち、日々映像で子供たちが、本当にかわいそうな子供たちの映像を見るわけですよね。アメリカ人の中にも現在のアメリカのやり方に疑問を持っている人もいるんです。ただ、余り大きな声で発言していないだけで、持っている人も少なからずいると思います。
また、きのう私どもの同僚の佐藤議員も発言なさったように、あるいはきょうの公述人もおっしゃったように、国際法的にも問題だというような言われ方をしているんですが、これもある外国の大使なんですが、中近東の大使ですが、日本はアメリカの同盟国、もし本当の友人であれば、アメリカが正しいことをしているんだったらそれをサポートする、しかしもし正しくないんだったらばあなたは正しくないんだよということをはっきり言う、それが真の同盟国、真の友達であるというような言い方をしているんですね。
ですから、やはり日本もアメリカに今度の事件に対して深い同情とそして憤りを表し、そして日本のできる限りのことで協力することはよろしいんですけれども、その過程の中でやはりアメリカにはっきり物を言っていくということが必要なのではないかと思いますけれども、いかがでしょう。
○国務大臣(福田康夫君) いろいろと御説明ございましたけれども、今度のテロ事件で、まずイスラムと対決するということではないんだということは、これはもう再三表明されているということですね。何しろ、あのテロの犠牲者の中には恐らくイスラムの人もいたんじゃないでしょうかね。無差別テロなんですよね。全世界に対する挑戦だと、こう考えても私は言い過ぎではないんだろうと、こういうふうに思います。
ですから、本当に何を意図したテロなのかわからないというような、そういうテロに対してこの国際社会がどう対応、つき合っていくのかということになるかと思います。
そういうふうな中で、タリバンまたビンラディンがアフガニスタンの人を利用したということなのかどうか。これは結果的に言えばそういうようなことが言えるかもしれぬ。このテロというのは何から起こるのか、それは貧困から起こるんだなんという話がよくございますけれども、しかしビンラディンは金持ちなんですよね、そもそも。ですから、金持ちが貧困の中にいるアフガニスタンの人たちを利用したと、そういうふうには言えるのかなと、こんなふうな感じがいたします。ですから、貧困がテロの発祥の地じゃないんだ、そうじゃなくて、それを利用する人がいるんだというような認識というのはあってもいいんじゃないかなと、こんなふうにも思います。
さて、米国に対して日本がどういうふうに言うべきかというような観点でございますけれども、米国は今、軍事行動を始めた、それからまた様相が違ったんだと、こういうことも言われるんですけれども、しかし米国は、これはあくまでもテロというその脅威を取り除こうと、こういう一心でやっていることだと私は思っております。
米国も明らかに言っています。これはだれでしたか、パウエル長官でしたか。パウエル長官が、ビンラディン及びアルカイダの基地を目標とするんだ、この攻撃は、ということを言っておりまして、文民、民用物の保護の必要性は十分認識している、こういうことも言っているんですね。ごめんなさい、その後段の部分は、そういうことを十分認識した上でそういうことを言っているというように思います。
と申しますのは、今日の国際法では、文民や民用物を無差別に攻撃することは原則として許されていないということであります。そのことを前提にパウエル長官は言っておられるというふうに思いますから、私はそういうことを踏まえた上での軍事行動だというように理解をいたしております。
○広中和歌子君 どんな行為でも間違いというのはあるんですから。私はパウエル長官というのはすばらしい方だと思いますけれども、本当にアフガニスタンの普通の人たちが流れ弾に当たって、あるいは誤爆に当たって不幸な目に遭うということ、非常にやはり人道的に大きな大きな問題ではなかろうかと思っております。
外務大臣にお伺いいたしますけれども、ブッシュ大統領はどちらかというとまだ就任して間がないわけですけれども、既に早々に京都議定書を否定したり、そのほかさまざまな国際的な取り決めなりなんなりを自分の、アメリカの一存で破棄したり腰が引けていたりというようなことで、何か非常にアメリカはブッシュ政権のもとで一国中心主義になってしまうんではないかというおそれを持ったわけです。ところが、今度のテロ事件が起こるや、すぐに支払っていなかった国連の分担金を払うというようなことをしたりして、これからはエンゲージメントポリシーでやってくれるのかなと、つまり国連なども大事にしてくれるのかなという希望を持たせられるわけですけれども。
いずれにいたしましても、私ども全世界がアメリカのこの問題に対して協力をしようとしている立場があるわけですから、それを利用するわけではありませんけれども、折があれば、今ブッシュ大統領の頭はこのテロ事件の対応でいっぱいだろうとは思いますけれども、何か折があれば外務省、外務大臣として、あるいは総理のお口からでも、京都議定書についてもどうかよろしくと一言あってもよろしいのではないかと思うわけですが、いかがでしょう。
○国務大臣(田中眞紀子君) 京都議定書は、御案内のとおり二〇〇二年の発効を目指しておりますし、COP6が、もうすぐ十月二十九日からモロッコのマラケシュで開かれます。今までのCOP6、それから、これから7が開かれるわけですが、6やまたその前の経緯をずっと見ておりますけれども、全排出量の二四%をアメリカが出しているわけですから、アメリカというものを無視してほかの国だけでもって完全に合意をしたにしても、実質的な私は実効性は上がらないと思っています。
したがって、日本も自主的な判断、行動をいたしておりますけれども、やはりアメリカという存在を、排出量の大きな国を無視してこれが完璧に機能するとも思えませんのでできるだけ、いつも環境庁長官がそこを御苦労なさっているところなんですけれども、ぎりぎりまでアメリカを説得し、アメリカを巻き込んでいくという努力を私どもは引き続きやっていきたいというふうに思っております。
そして、お尋ねの件でございますけれども、それは折あるごとに、総理にしろ私ども外務省なり、あらゆる機会をとらえて、環境庁長官もちろんおっしゃっておられるわけですけれども、そうしたスタンスというものはこの京都議定書に関しましては堅持していきたいというふうに、かように考えております。
○広中和歌子君 どうぞ両面作戦でやっていただきたいと思います。アメリカがどうあれ、やはり世界としてはこの京都議定書を一日も早く発効さすということに努力する一方、この世界協調路線をとり始めたアメリカをこの際巻き込む努力もやっていただくということでよろしくお願いしたいと思います。
さて、民主党のこの法案に対する態度でございますけれども、私どもは真剣に何十回もこの問題について話し合いました。いろいろな考え方がございます。それは、日本国民の間にもこれに対していろいろな意見があるように、我が党の中でもいろんな意見があっても当然だろうと思いますけれども、最終的にやはり国会承認、それも事前承認をしていただくということが非常に大きな焦点となって、総理と党首会談まで行ったと。しかしながら、与党側が国会での事前承認は修正条項に加えることに応じなかったということでございますけれども、どのような理由でございましょうか、お伺いいたします。
○衆議院議員(久間章生君) いろんな議論が行われました。確かに、おっしゃるように民主党の皆様方からは、審議の途中でも事前承認が大事だということをおっしゃられましたけれども、一方、政府側の答弁を聞いておりますと、今回の場合はこの目的のためにつくられた法律であって、非常に迅速に対応しなければならないと、そういうようなことから報告でとどめさせてもらうというような意見でございました。
私どもは、そういう中で、迅速に対応するという、そういう枠組みを維持しながら、しかしながら、国会が最終的にはチェックできるといいますか、関与する方法として事後承認という、そういう制度をとることで両方をうまく折り合いをとらせることができるんじゃないかと思って修正案をつくったわけでございますけれども、残念ながら最終的に我が与党案に乗っていただけず、残念ながら与党のみで修正というような、そういう結果になったわけであります。
○広中和歌子君 迅速性ということをおっしゃいましたけれども、私どもは緊急の場合には事後でもよろしいというふうに非常に柔軟な対応をしているわけでございますよね。だけれども、それでもやはりだめだということがちょっと腑に落ちないんですね。
それから、もちろん私たちは、シビリアンコントロールという意味、それから周辺事態法との整合性が必要であるということ、自衛隊の派遣に対して国会も政府もともに責任を負うと、そういう観点から主張しているわけですけれども、都合よくというんでしょうか、効果的に自衛隊を派遣したり撤収させたりということであるんだったらば、それを目的とするんであれば、事後も御迷惑なわけですよね。事後承認でさえ御迷惑ですよね。つまり、もしかしたら帰ってこいと言うかもしれない、せっかく出ていったのにというようなことで、ちょっと事後承認を入れながら事前承認を拒否したという理由がまだわからないんですが。
○衆議院議員(久間章生君) 事後承認でその承認がとれなかったら帰ってこなけりゃならない、それはもうそのとおりでございますけれども、それはやっぱり国会の意思が、それはもうやめるべきだという意思をはっきりするわけですから、そのときは政府の意思よりも国会の意思を優先させるべきだという、そこのところについては与野党とも同じでございますから、事後承認でそういう決断だったらもう行っておっても帰ってもらうということについては、こういう規定にしたわけです。
ただ、迅速性ということについて言いますとやや議論がやっぱり分かれまして、事前でも急いでやれるからいいじゃないかという意見もございました。しかしながら、事前で急いでやるといっても、国会が開会しているときにかけないわけにはいけないわけですし、かけたらどうしても衆参で一週間ずつは要るだろうと。
ところが、今度の場合は、例えば二年というふうに時限法にしておりますけれども、民主党さんからはむしろ一年でというような案も出ていたぐらいでございまして、非常に限られた期間に迅速にこの問題に対応するということですから、国際社会が全部動き出したときに、我が国だけが事前承認だ事前承認だということで自衛隊がその間でも動けないのはいかがなものかという、そういう議論がいろいろ交わされまして、やはり事後承認でいいんじゃないかということで与党としては事後承認の案をとったわけであります。
○広中和歌子君 それでは、テロ資金についてちょっとお伺いいたします。
日本は国際社会と協調して銀行預金を封鎖するという行動に出ましたんですが、それは大変結構だろうと思います。ただ、マネーロンダリングについて対応していらっしゃるかどうかお伺いしたいと思います。
ここに、私のところにおもしろいEメールが届きまして、それがもう二通も届いているんです。それは何かというと、あなたの口座番号と名前を教えてくださいと、私はそこにお金を振り込みますと、一〇%はあなたのものですと、そういうことなんですよ。その額が非常に大きいもんですから、わあ、私は突然大金持ちになれるのかと瞬間思って自分でも笑っちゃったんですけれども、要するにマネーロンダリングですよね。これを私にもしているぐらいですから、ほかの方、関係ありますか。──いや、いろんな方に送ってカモをひっかけようとしているんじゃないかと思うんですけれども。
ともかく、先ほどの、午前中の話にもあったように、テロ資金というのが麻薬の売買でもうけて、それでこのテロ組織というのは非常にお金持ちで、資金十分にあるというようなことなんですけれども、このマネーロンダリングについて日本ではどのような対応を既に始めていらっしゃるでしょうか、お伺いいたします。
○国務大臣(田中眞紀子君) マネーロンダリングで今わかっている範囲のことを申し上げますけれども、関係省庁、外務省はもちろんですけれども、金融庁でございますとか警察庁ですとか、法務省、財務省と密接に協力しつつ、金融活動の作業部会等の国際的なフォーラムに積極的に参画をしてきております。そして、その機関で、今回のテロ事件を踏まえましてテロ資金対策に焦点を当てた緊急の会合を十月の末にワシントンで開催することになっております。
そして、国内体制、法整備でございますけれども、先般、内閣の官房及び関係省庁、今申し上げました省庁でございますけれども、それによって設置されましたテロ資金情報・対策作業部会という場がございまして、それを活用しながら、今鋭意検討しております。
そして今、私どももその中でもって何とか物事をややこしくならないように、このマネーロンダリングについて整理をするように取り組んでいる最中でございます。
○広中和歌子君 御希望であればこのコピーも差し上げますので、どうぞ御利用いただければと思います。御参考までに、犯罪防止にお役立ていただければと思います。
さて、このアフガニスタン、テロ組織を壊滅さすという動きが一段落したところで、アフガニスタンの新しい国づくりについて国際協調してやらなければならないと。総理のお話によると、やはりそういうのは、ともかく戦争が始まった段階から計画を立てておくことは非常にいいことだという趣旨のことを言っていらっしゃいましたけれども、日本は戦後復興についてどのようにかかわっていこうとなさっているんでしょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) アフガン後のこの復興ですけれども、大変ここしばらくこのことが鋭意話し合いされておりますけれども、国際社会の中で話題になっております。そして、けさ私もモジャンというUNHCRの高等弁務官補がお見えくださいまして話もいたしましたし、また国際電話で佐藤国連大使ともお話をいたしました。その中で、やはり一番はこのアフガン後をどのようにして復興していくかという問題、難民の問題でございましたけれども、このモジャンさんという方が、UNHCRの高等弁務官補でございますけれども、この方がおっしゃっているのも、やはりどうやって、アフガニスタンの国民の方たちが、今たくさんの難民が流出、近辺の国に、周辺国家にしているわけでございますけれども、その方たちが納得のいくような形で、アフガニスタンに周辺国家からの影響を排除して幸せな国を形成していくかということがやっぱり最終的な目標であるとおっしゃっていました。
もちろん現在は、UNHCRですか、そのような目的を達するようにやっておられるけれども、最後の、最終目標はそれであるという御発言ございましたし、また佐藤国連大使が、御存じかと思いますが、ブラヒミさんと昨日のお昼に食事をなさったそうでして、最も直近の話題を伺いましたけれども、その中ではやはり日本の支援の問題は、今、委員からお尋ねではございませんけれども、日本というのは、あえて申し上げますと、非常に中立的で思惑がなくこの問題にコミットをしている国であると。結構いろんな国が、そのアフガン後を考えている国があるけれども、日本は正面から白紙の状態で善意で取り組んでいる国であるというコメントがあったので、これをぜひ国会の場で披瀝してほしいという大使の言葉がございましたので、あえて付言いたします。
その中でブラヒミさんが言っておられるのが、関連している周辺国、パキスタンとイランを自分が回るけれども、そして、その中でもってどのようなセツルメントが一番求められているかを自分でつかんできたい。
それからもう一つ、一番大事なことですけれども、アフガンの人々が自分のことを決めるわけですが、じゃ果たして、あのいろいろな部族の対立があり、いろいろなファクターがあって、こうおっしゃっていました、アレクサンダー大王のころから、あのアフガニスタンというところはもういろんな紛争がある。先ほど委員もおっしゃったように、七千メートル級の山が九つ以上もある。地政学上も厳しく、気候風土が悪いところで、いろいろな部族が対立している。その中でどういう人を窓口にして話をすればアフガンの復興が速やかにいくか。その人を探す旅に自分は行かなければならないということをおっしゃっていたそうでございます。
したがいまして、今はいろいろなテントやら食料品や水ですとか、そういう支援もしておりますし、資金援助もしておりますけれども、本当にアフガンの方々、アフガニスタンの方々が幸せになるような方法を世界じゅうが考えなければならないというふうに思っています。
○広中和歌子君 いや、非常に難しい問題だと思います。部族がたくさんあって、しかも統一国家として今まで存在したこともないというような中で、やはり大国のエゴが出ないような形での民意を尊重したシビリアンコントロールのあるそういう国ができる、日本のリーダーシップも含めて、できることを願っております。
それから、もうそれは現在からも始まっていることだろうと思いますけれども、難民支援を初めとしてさまざまな資金援助というのも日本に課されている大きなテーマだろうと思いますけれども、これまで日本はODAとしてアフガニスタンに、あるいはパキスタンも含めて、このアフガン関係でどのくらいの金額を支出なさったのか、まずお伺いいたします。
○国務大臣(田中眞紀子君) 日本は、国連及び国連機関ですけれども、それを通じまして九八年度以降だけでも四千五百万ドル以上の支援を行っております。
これらの機関といいますのは、先ほど申しましたUNHCRもございますし、UNOCHAという機関、茶の湯じゃございませんでUNOCHAという国連人道問題調査事務所、調整事務所というのもございます。それから、世界食糧計画、WFPもございますし、赤十字国際委員会、ICRC等がございます。それから、もちろんNGOというものも関連してございます。
以上です。
○広中和歌子君 もちろん、大臣のところにはいろいろ陳情がございますでしょうけれども、それぞれ議員のところにもぜひよろしくということで、UNHCRもそうですし、ユニセフもそうですし、WFPも参りました。
彼らがおっしゃるには、自分たちは今こういう状況であるにもかかわらず、アフガンに対してちゃんとルートを持っていると。ですから、アメリカが飛行機で食糧を投下しましたよね、あんなような、ともかく見せしめ、トークン的な食糧支援ではなくて、本当に実際に困っている人たちに届くような支援ができるんだというふうに胸を張っていらっしゃいましたけれども、そういうところに対する支援というのはどうでございましょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) アフガニスタンは、もう本当に先ほど申し上げました長年の内戦等で国土も疲弊していますし、当面はおっしゃったようにお水なり食糧なりテントなりということがあると思いますけれども、長い目で見ると、そのほかの面でどういうふうなことというのは、今すぐ即答できる数字は持っておりませんけれども、少なくとも数の面から聞きましても三百五十万に百五十万、五百万人ぐらいの難民とか何かがいる。それに対しては、とりあえずは四十二万人ぐらいの人に対する支援しかできていないということをけさほどの電話でも聞いておりました。
ですから、細かい数字等はどなたも正確には把握できていないと思いますけれども、いずれにしましても、ODAなんかの供与で申しますと、二〇〇〇年度には日本はアフガニスタンに対しまして七億三千三百三十万円、そして草の根無償十件、五千九百万円の資金協力を行っております。
これは、私がシンガポールでパキスタンの貿易通産大臣とお目にかかりましたときに何が必要かと言いましたら、やはりキャッシュ、お金も必要なんだということもおっしゃっていましたので、こうした援助も喜ばれているというふうに思います。
○広中和歌子君 私もそのことを申し上げたいんですけれども、湾岸戦争のときに金だけ出して人を出さなかったと言われますけれども、少なくともあのときは非常にお金が意味があっただろうといまだに信じております。
今回も、もちろん自衛隊がやってくださることも大切だろうと思いますけれども、やはりさまざまな形で、現地のNGOも使って、そして現地の国連機関も使って、そして日本が今回は余り顔が見えなくてもいいですから、やはり、金銭的に経済的に支援をしていただくということが非常に大切だと思うんですが、官房長官、いかがでございましょうか。
○国務大臣(福田康夫君) ただいま湾岸戦争のとき、十二年前、お金を出せばそれでよかったのではないかという御発言がございました。
○広中和歌子君 いや、ほかにもございましたよ。
○国務大臣(福田康夫君) いろいろございましたけれども。しかし、これはそうじゃなかったと思います、私は。
私、実は湾岸戦争始まってすぐ後に、最中ですね、米国に参りました。米国で大変な日本に対する誤解があるということを聞きまして、米国の、草の根というわけではないけれども、州議会に参りまして、州議会の議長さんとか、それから州政府の方々とかいう方々にお会いして、そして、これ、実は自由民主党で手分けしてそういう派遣団をつくりまして、そうですね、半分ぐらいの州は回ったと思います。
そのときに、日本がどういうことを考えているかということを説明したんですけれども、そのとき思いましたのは、やはり日本がなぜ湾岸に出ていかないのかということ、ほかの国はみんな出ているじゃないか、なぜ日本だけ出ていかないのかということを、もう最初に、冒頭に指摘をされまして、そのことに対する誤解を解く、そのことに随分時間を費やしたと、こういうことがありました。
そういうことの経験から考えまして、やっぱりお金だけでなくて人が出ていくということが国際貢献なのかなというようなことも感じたわけでございます。よく顔が見えるか見えないかという議論ございますけれども、お金だけ出したんじゃ見えないんですね。やっぱり日本がやっているということは、日本人が何をしているかということが見えなければいけないんじゃないか、こういうふうに思っております。
○広中和歌子君 私も同感でございます。
それで、最後になりますが、国内のテロ対策についてお伺いしたいと思います。
いろいろ今度のテロをきっかけに御心配いただいたりして、きのうですか、おとといでしたか、この法案の合同審査会でも、国土交通大臣がいろいろやっていますよということをおっしゃっていましたんですが、ちょっと心配だったのは、新幹線についてなんですね。
こんなこと、心配をかき立てるだけだから言わない方がいいよという人もいらっしゃるんですけれども、自爆テロなんかに至っては、もうスーツケース一個で事故が起こせるわけですよね。大臣の方は、運転席に入れないようにしましたとかいろいろおっしゃっているんですけれども、そうじゃなくて、普通の乗客が私が持っているようなスーツケースで入って大きな事故を起こすことができるわけですよ。ちょうどタイミングを見計らってバンとやってしまえば数千人の人が事故に遭うということもあり得るわけでして、こういうような対策についてはもうちょっと、どこまでやったらいいのか、そこのところの基本的なお考えをお伺いできたらと思います。
○政府参考人(石川裕己君) 今お尋ねの新幹線の対策でございますけれども、私どもとしては、既に全国の鉄道事業者に対して警備等の徹底を指示してございます。
それで、特に新幹線につきましては、関係事業者において特に警備の強化ということを図っているつもりでございます。
具体的には、新幹線にかかわる全駅、六十五駅ございますが、これらの駅につきまして、防犯カメラによる監視、それから防犯カメラの増設、それから駅務員等による構内の巡回警備、こういうふうなことを図ってございます。
さらに、今、先生お話がございました車内におきましては、車掌による車内巡回の頻度を上げる、それから不審物の発見等に車掌が努めるというふうなことがございますし、さらに旅客への不審物発見にかかわるいわば協力要請放送ということも実施してございます。さらに、大臣が申し上げたように、運転室の扉につきましても施錠の徹底を図る、あるいは扉をあける際のチェックの強化を行うというふうなこともしてございます。
それから、実は新幹線につきましては、沿線の警備ということも大事でございまして、巡回警備の強化、あるいは要注意箇所への監視カメラの設置、それから防護さくの点検、強化、あるいは必要箇所のかさ上げ等々を行っているところでございます。さらには、全車両基地、ここにおきましても巡回警備の強化等をやっていると。
こういう形で鉄道事業者としていろんなところにわたりまして警備の強化を行っている、全力を尽くしているというところでございまして、さらに、警察当局との連絡、連携ということも一層強化を図っているという現状でございます。
○国務大臣(福田康夫君) ちょっとつけ加えさせていただきます。
今、委員が自爆テロのことも指摘されましたけれども、この自爆テロについては本当に、ただいま説明もありましたけれども、これだけじゃ足りないんですね。飛行機と同じように、荷物のチェックをしなきゃいかぬ、それからこういうゲートをつくって一人一人そこを通ってもらうというようなこともしなければいけない。これは要するに利便性を損なうわけですね。せっかくの新幹線が、新幹線に乗るまでに時間をかけるとか、いろんな手続があるとかいうようなことになってしまう、最後には身元調査しなきゃいかぬだとかというようなことになるかもしれない。
そんなことを考えますと、これは今回のテロ事件というのは、本当にそういう意味においては現代文明に対する挑戦のような感じがしますね。本当に深刻なことである。深刻であればあるだけに、この種のテロは根絶させなければいけない、こういう決意が私は一番大事なんだろうというふうに思っております。
○広中和歌子君 最後に、まさにイザヤ・ベンダサンが日本人は水と安全はただだと思っていると、冒頭「日本人とユダヤ人」の中で書いておりますけれども、本当にそろそろ日本でも、水はお金がかかるようになりましたし、安全に対しても非常にコストがかかる時代になったことを、本当に嫌な世の中になったと思いますけれども、ともかく政府としては、私どもの日本の安全のために、また世界の安全のために御努力いただきたいことをお願いして、私の質問を終わります。
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