第151回 沖縄及び北方問題に関する特別委員会
2001年6月20日
○沖縄及び北方問題に関しての対策樹立に関する調査のうち、沖縄及び北方問題に関しての施策
☆答弁者
尾身 幸次 沖縄担当大臣
田中 眞紀子 外務大臣
○広中和歌子君 最初に、尾身沖縄担当大臣に御質問させていただきます。
この六月ですか、沖縄を訪問なさいまして、そして稲嶺知事を初めさまざまな場所を御訪問になったと伺っておりますが、大臣は沖縄訪問に際して、責任の重さを痛感している、皆さんと一体となって新しい沖縄づくりに取り組みたい、期待に必ずこたえたいと語られたというふうに報道されております。
沖縄県民が期待している沖縄振興策のビジョンについてお伺いしたいわけでございますけれども、一国二制度というのを稲嶺知事などは要望されているようでございますけれども、この一国二制度の可能性に触れながらそのビジョンについてお述べいただきたいと思います。
○国務大臣(尾身幸次君) 沖縄につきましては、先ほどもお話し申し上げましたが、いわゆるインフラはかなり整備されてきたというふうに考えておりますが、しかし、まだまだ所得水準あるいは失業率等の点において日本の平均に達していない状況にあるというふうに考えております。そういう中で、やはり沖縄県民の皆様に多大の負担をかけているという現状を踏まえ、また歴史的経緯等々から考えて、私どもとしては沖縄振興というものにもっとさらに力を注いでまいりたいというふうに考えております。
いわゆる観光・リゾート関係、それからIT関係に特に焦点を当てたような形で沖縄振興を実現していきたいと考えておりますが、例えば免税店制度の問題とか沖縄地域に立地する企業に対する税制上の優遇措置とか、そういう点をかなり私どもとしても力を入れてやっているわけでございまして、二制度という表現を使うことが適当かどうかは別といたしまして、私どもとしては、この沖縄の特殊事情にかんがみて、政策的な事業活動の優遇措置というものはしっかりとさらに強化をする方向で考えていきたい、それによって企業活動が活発化し、雇用が拡大し、経済が自立経済という形で発展をする方向をぜひ目指していきたいというふうに考えております。
ただ、その中でやはり沖縄県民の皆様に頑張っていただくということも大変大事であると思っておりますが、そういうことができるような体制をできるだけ制度的な面でもつくり上げていきたい、こういうふうに考えております。
○広中和歌子君 この前も、たしか予算の審議のときに、予算の配分につきまして、それぞれ項目を決めて各省庁が補助金という形で、しかも九〇%ぐらいの大きな補助金がつくわけですけれども、そういうような形ではなくて、むしろ一括、税源とともに補助金もひもをつけない形で、そして沖縄県が全体として自分たちが何をしたいのかということを選べるような、そのような仕組みに変えていかなければならないのではないかとこの前の御質問で申し上げたんですが、尾身大臣の前です、ぜひそのことも、税制も含めて御検討いただければと思います。
それから、キャンプ・シュワブにお立ち寄りになって、現地に立ってみると聞くのと見るのと本当に違うとおっしゃいましたが、私もキャンプ・シュワブのこれから埋め立てをされるであろうというところに行ってまいりました。
まず、大臣に御感想をお伺いいたします。
○国務大臣(尾身幸次君) 私も、キャンプ・シュワブの方へ参りましたのは、いろんなことを判断する際にやはり現場を見ておりませんと判断の感覚がぴんとこない、鈍る可能性もあると思いまして、先日、本当に時間がなかったのでございますが、お伺いをさせていただきました。
これから地元の方々の御意見をしっかりと踏まえながら移転を進めてまいりたい、こういうことでございまして、いろんなお話し合いをさせていただく中で、現地の状況がわかっているということは大変判断をする上にやりやすくなる、こういう感じもいたすわけでございます。
前回は地元の方々と直接お話をしたいと申し入れたのでございますが、いろんな事情でかないませんでした。できるだけ早い機会に、私自身が直接皆様とのお話をさせていただき、御意見を伺ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○広中和歌子君 私は、その非常に美しい海岸に立ちまして、そこに飛行場が、仮に埋め立てであろうとメガフロートであろうと、ともかくそこにそのようなものが存在することが即、環境破壊であって、それはサンゴ礁がどうのこうのという小さな問題ではないだろうと思いました。亜熱帯のあの沖縄で、まさに環境が売りである、そして観光によってこれから経済的にどんどん浮揚していこうという沖縄にとって、あのような場所に空港をつくること自体、そして、それが米軍と民間との共同使用というんでしょうか、そのような方向に行くといたしましても、私としては、そういうことを考えること自体が将来を見据えていないものだ、環境を破壊して何で観光があり得るのだろうか、そのような思いを深くしたわけでございますが、普天間の代替地として、あそこを埋め立てあるいはメガフロート以外に考えられないのか、陸地にないのだろうか、そのことをお伺いいたします。
その際に、私が思いますことは、石垣島における飛行場建設についてでございました。今から十年ぐらい前、非常に国会でも話題になったわけですけれども、埋め立てしかあり得ないということで、サンゴ礁のある海岸を埋め立てようという、そういう運動があって、陸上には代替地、飛行場をつくるような場所は絶対ないと言い切っていた地元でございますけれども、結局は地元の陸地の部分に飛行場ができたといういきさつがございます。
ですから、初めに埋め立てありきといったような発想はぜひやめていただいて、まず陸地の中に飛行場を、どうしてもつくらなければならないのであったらお考えいただきたいと思うんですが、御意見をお伺いいたします。
○国務大臣(尾身幸次君) 代替施設の建設の場所につきましてはいろんなお考えがあろうかと思います。
ただ、平成十一年十一月二十二日に、キャンプ・シュワブ水域内の名護市辺野古沿岸域ということで、水域、つまり海上につくるということで私ども政府それから地元沖縄県が合意した決定がございまして、私どもとしては、その決定に従って今、具体的な工事の方法、具体的な場所等につきまして案を八案つくりまして地元の御意見も伺っているということでございます。
今、委員のおっしゃった環境問題などにつきましては、住民生活及び環境への影響をできるだけ少なくする方向で具体的な内容を詰めていこう、こういう考え方のもとに作業を進めているところでございます。
○広中和歌子君 普天間基地返還が決まった後、代替地を探すというときに、キャンプ・シュワブが決まり、そして沖合に展開するんだということが非常に速やかに決まってしまったような気がいたします。何か拙速であるような気がいたしますが、白紙撤回を含めてこれをお考え直しいただけないんでしょうか。埋め立てそのものが環境だけではなくて観光そのものに大きな影響を与えるものだと思っておりますので、ぜひお考えいただきたいと思います。
○国務大臣(尾身幸次君) この点につきましては、私どもも先ほど申し上げましたような進め方で地元の皆様の御意見も踏まえて進めているわけでございまして、地元の名護市長を中心とする皆様も、名護市辺野古沿岸域、キャンプ・シュワブ水域内というふうなことで決まっておりまして、その方向で今、準備を進めているところでございまして、ぜひこの点について御理解をいただきたいと思います。
○広中和歌子君 特に、メガフロートとかになりますと一兆円ぐらいになるとか、非常にコストもかかるもので、しかも十五年の使用期限に限っているというようなことで、これは米軍側にとっても受け入れられないことでしょうし、私ども日本国民の税金を使っての空港建設でございますから、これはもう本当に慎重の上にも慎重にやっていただかなければならないと思います。陸上でつくる場合の方がずっとコストが少ないのではないか、そのように思う次第でございます。
では、続けまして外務大臣の方にお伺いしたいわけでございますが、御苦労さまでございました。本当にお疲れのところ、きのう帰っていらして、またきょうもずっと委員会をはしごしていらっしゃるようで、大変御苦労さまでございます。
それで、御自身の訪米というのは、非常に望んでもいらしたことだし、その成果も期待しておいでになったことだと思いますけれども、短い御滞在でありましたけれども、どのような御感想そして思いでお戻りになったか、まずお伺いいたします。
○国務大臣(田中眞紀子君) おかげさまで無事戻ってまいりました。そして、皆様に御報告できるこういう機会をちょうだいできまして、大変にありがたいと思っております。
やはり、政策責任者、担当者の方とじかにお目にかかって意見の交換をするということ、私は自主とか自立的な外交ということを申しておりましたけれども、それは、過去の外交もそれぞれ諸先輩が、日本の側もそしてアメリカ側も、ほかの国もそうだと思いますけれども、自主性を持ちながらお話し合いをなさってこられたんでしょうけれども、やはりそれぞれのときに抱えているテーマですとか、それからそれぞれの方々の考え方とか発言のなさり方によってうまくかみ合わないということもあったと思いますが、私の場合は、今回あちらの政府ができてまだ五カ月目になったばかりでございますし、新しい担当者、長官でしたし、それからライスさんとか、そのほかUSTRのゼーリックさんにもお目にかかれたのでございますけれども、あと、その中でなお複数の方、皆、大勢おられたので、たまたまライスさんのときには大統領も副大統領も気楽に入ってこられて加わってくださったので、かなり幹部の方皆さんにお目にかかれて大変よかったと思っております。
総じて言えることは、やはり率直に意見を聞こうと。これからやっぱりあの政権も本格的にスタートなさると思います。殊にヨーロッパに行かれて、そして土曜日の夜帰っていらして、ほとんどの方たちが、そして日曜日に休みをとって月曜日の朝ですから、いろいろなヨーロッパの問題、それからプーチンさんとも会われていろいろなイシューについて、今まで選挙中にあるいは内閣をつくったばかりの立ち上げたときに感じていたこと、思っていたことと違っていたこともいろいろイシュー別にあったと思います。そうした状態で日本から、今、日本が抱えている問題、具体的にはミサイル防衛の問題ですとか沖縄の問題ですとか、そのほか話させていただいて、もちろん京都議定書の問題、これは大変世界じゅうが関心を持っていることですので、その三つのイシューについて特に力を入れて時間配分をしながらお話を伺いました。
こちらも率直に今の日本の状態を申し上げ、そして、アメリカもヨーロッパから帰られて、これからどうするのかということについて意見交換ができましたので、極めて率直で明快で、私が思い描いているいい意味でのアメリカ人の面が政治家から伝わってきた。私も素直な気持ちで前向きに受け入れていただけたということを感じまして、そういう意味では本当にありがたい会見であったというふうに感じております。
○広中和歌子君 新聞報道によりますと、もしそれを信じればのことでございますけれども、少なくとも今まで新聞に報道されていた田中大臣、そして田中大臣が我々国民に与えていたイメージ、つまり、これまでのように何でもアメリカの言うことを聞くのではなくて自分の言いたいことをはっきり言うというイメージ、それが今度、かすんだ自主外交といったような見出しで書かれております。
ブッシュ大統領を初めパウエルさんとか、ヨーロッパに行って非常にタフな外交というんでしょうか、ミサイル防衛あるいは京都議定書などについて多くの批判を受けて多分戻っていらしたんだろうと思うんです。そういう中で、むしろ田中大臣がいやしの役をなさったのではないかなというような受けとめられ方がされているようでございますけれども、果たしてどうなんでしょうか。例えば、ミサイル防衛について非常に理解をするというような、あるいは共感をするというような言いぶりをなさったとか伺っておりますけれども、いかがなんでしょうか。お伺いいたします。
○国務大臣(田中眞紀子君) いやしになったというふうには、私はそんな簡単なことではなかったというふうに思っておりまして、それはどういうことかと申しますと、お料理であったら、これは材料をそろえてこれからアメリカ側がまさにつくらんとしていたと思うんですね。自分がこういうお料理をつくろうと思ったけれども、ヨーロッパあるいはプーチンと会ってみて、いろいろと自分の思ったようなお料理方法じゃ違うかもしれないというような思いを抱いて、まだ国内で、国会でも閣内でも議論をしない、朝のその状態で日本から材料やら調味料を加えることができたというふうに私は思っていまして、決してそれが全部いやしになんかなったのではないと思っております。
また個別にお聞きになってからお答えいたしましょうか。それとも今全部申し上げますか。
○広中和歌子君 どうぞ。
○国務大臣(田中眞紀子君) よろしゅうございますか。
では、そのミサイルでございますけれども、ミサイルにつきましても、これは私もいろいろとずっと考えておりましたし、レクチャーも聞いておりましたが、また、個人的にアメリカ人の自分の知り合いもおりますし、政府関係者もいますし、欧州やらいろんな意見をそれこそメディアも通じまして個人的にも聞いてきております。
その中で私が申し上げたのは、アメリカの政府が一番言っていることは、ブッシュさんが言っていることは、基本にあることは、核の大量破壊兵器だとかミサイルとか、そういうものが今世界で四十一の国で存在をする、イラクも含めますけれども、そういう脅威が確実にある中において、核を拡散させない、そのために新しいミサイル防衛構想というものを自分がこれは理念として構想として概念としてつくっていかなければならないということに私は着目いたしまして、そういう過去のいわゆる冷戦構造が崩壊したのだからもう未来永劫にわたって地球上で戦争が起こらないという担保はされないわけですね。
すなわち、過去の歴史をひもといてみましても、残念ながら地球上のどこかでいつの世でもそうした戦争、小競り合いがあるということです。今後もあり得るということを考えまして、日本は核武装もしておりませんし、日本の憲法を踏まえていけば、やっぱり日米の基軸、日米の関係の同盟の強化というものが必要だと思います。
しかし、これ、私が申し上げたんですが、安保をつくって五十年たっています。その中でもって私たちは、いろいろな問題が発生してきていますので、それらについて平和的に解決もしなければならない。そういう思いがあることはもう冒頭に申し上げてあるんですが、ですから、ミサイル防衛につきましても、そういうふうな目的があるという計画については私たちは研究することには理解を示しますということを申し上げました。
それからもう一つは、これをやるに当たって日本を含む同盟国及びロシア、ロシアとはもうプーチンさんとお話しなさったわけですから、政府側もこれは思った以上に大変と思われたかもしれません。アメリカ側です。プラス中国ともいろいろな相談をしながら進めていくということを言っているわけでございますから、そこのところは私は評価をするといいますか、理解をするということを申し上げたわけです。
ただし、前回の委員会で広中委員もおっしゃいましたように、こういう研究というものは、することによって派生的に民生に役立つようなことが研究段階で出てくることもあるわけですから、そうなればそれは世界の人たちの宝になりますから、委員から伺ったことも具体的に、私はその言葉をそっくりかりながら、研究することは大変いいと思いますと。
それから、ヨーロッパと日本は違いますよということも言いました。なぜかというと、日本は我が国を取り巻く環境の中に不透明性、不確実性がありますので、したがって、こういう研究を私たちは理解をするという立場で、ヨーロッパと日本とが共同歩調ということではなくて、そこのところはやっぱり国によって違うということも申し上げてまいりました。
○広中和歌子君 その際、つまり日本が置かれている立場はヨーロッパと違うという、そういうお話し合いの中で、例えば中国とかあるいはそのほか特定の国の名前が挙がりましたか。お伺いします。
○国務大臣(田中眞紀子君) いずれからも具体名は挙がっておりません。ただ、いわゆる朝鮮半島の安定とか、そういうふうな表現はいたしております。
○広中和歌子君 それから、私、テレビで会談を終えられた後のインタビューの放映がございましたのでたまたま見ていたんですけれども、御自分で記者会見を取り仕切られたということで、いろいろお話をなさいましたよね。記者会見をなさった。その中に、アメリカの報道官が、一緒にいたのか後から出てきたのかわかりませんけれども、その人が、ゼア・アー・メニー・シングス・ノット・メンションドとか、それからザッツ・ノット・ホワット・ヒー・セッドとかというような田中大臣の御発言を否定するような発言があって、これは大臣としては十分に立腹していいことではございませんか。
○国務大臣(田中眞紀子君) まさしくバウチャー報道官のことですね。私も帰ってきまして、それを見まして、おっと思いました。
ですが、会議は、ライスさんのときもパウエルさんも、そのほかもそうですけれども、常に複数の方たちがおられます。日本側も大勢ですし、アメリカ側も、殊にパウエルさんのときは、今度新しく日本にいらっしゃる大使、七月の三日ごろ着任なさるそうですが、その大使やアーミテージさんはもちろん、要人がずらっとおられましたから、ノートテーカーも通訳もいるわけです。その中であった発言ですのにバウチャーさんは、私はあの中に、朝から、私も家を出ますときに、あの会議にバウチャーさんという報道官がいたかいなかったかって聞いているんですが、みんなはたしかいなかったのではないかと言っております。
それから、私がお花がある前で、空港で飛行機に乗る前にホテルでやった会見をおっしゃっていると思います。
私が仕切ったとおっしゃっていますが、仕切ったわけじゃなくて、セットアップしてもらってあったんですけれども、役所も合意の上でございますが、それは間違いがないためにやった方がよかろうということで、外務省もきちっと確認を私としながら、発言メモをとってくださったものをもとにして発言したものなんですが、そのときもバウチャーさんはおられませんでしたが、この会談の内容につきましては、日米双方の記者のブリーフがあって、お互い限られた時間内で行っておりますから細かいニュアンスの違いはあるだろうというふうに思いまして、大方のところは相違はないだろう、先方は先方のお立場もあるだろうというふうに、極めて政治的発言になって恐縮でございますが、申し上げざるを得ないというふうに思っております。
ただし、そういう発言があったかないかということにつきましては、先方も複数おられますし、こちらもいるわけです。その中でアメリカ側の報道官としてあのような発言をなさったと言うにとどめざるを得ません。
○広中和歌子君 首脳が会談なんかして記者会見をするとき、大抵、共同記者会見で何を表に出すか何は出さないかというようなことの打ち合わせをするというふうに聞いているんですけれども、そういうことはなかったわけですね。
○国務大臣(田中眞紀子君) きのうといいますか、私の意識では、ついさっきワシントンでやってきたという意識しか頭にないんですけれども、そういうことはいたしませんでした。
むしろ、それよりも、ふだんは、外務大臣が歴代行かれると、その後はもう役所の方に任せて大臣はなさらないということだったんですけれども、私の場合は、何か着任以来いろいろな報道があって、これは違う、役所がねじ曲げたのかマスコミがねじ曲げたのか、あなたは言った言わないばかり言われていましたので、私の政治家としての責任において記者会見をさせていただこうかと言いましたらば、初め役所の側というか、今までどおり飛行機の時間までの間にぶら下がりでやればいいじゃないですかということであったので、それでよろしいでしょうかということを霞クラブを中心として伺いましたら、みんなが、マスコミがむしろノーでありまして、むしろ田中眞紀子がいすに座って、そして早い時間に、会談直後に我々の質問に答えてほしいと、そういう要望が霞クラブからあったのでございます。
それを受けて、じゃとにかく飛行機の時間ぎりぎりまでどんなことがあっても、しっかり場所をセットアップして、そして私が質問にお答えしましょうということをいたしました。そして、その中身については、役所の方たちが大勢一緒に全部の会議に立ち会っていますから、複数が、その方たちときちっと確認をしたものをお伝えしたという事情でございます。
ですから、質問に対しては、アメリカとのすり合わせをやって、事前に、というふうなことはいたしてはおりませんでした。
○広中和歌子君 先ほどキャンプ・シュワブについてのやりとりをお聞きいただいたと思いますけれども、普天間の返還、そして海兵隊がその後どこに行くかということについて衆議院の外務委員会で田中大臣は、訪米前には、県外移設も含めて国外、特にフィリピンとかグアムとか、そういう名前をお出しになったと思います。その移設を含めてアメリカ側に相談してみるとおっしゃいましたけれども、その点については相談していただけましたでしょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) 今、二つのことを混同なさっているかというふうに存じますけれども、グアムとかあるいはサイパンというのは私も出しましたが、それは、海兵隊、日本に約二万人おられる、沖縄に一万七千おられて、あと残りは岩国というふうに承知しておりますけれども、少なくともその沖縄の海兵隊につきまして、その訓練の一部を移転する、ローテーションを、一部の訓練をほかでする、そして、ほかの委員の方からも、私が着任以来、実際にグアムですとかフィリピンに行って了解等を取りつけてきている方がおられて、委員会等で何度も何度もそうした資料を出しながら説明をなさったので、こうしたプロポーザルをアメリカの責任者にしてもらいたいという意見もございましたので、それは話をいたしました。
ただ、それは私は、グアムとかサイパンは、グアムは特にアメリカの自治領でございますからアメリカの判断が可能だと思いますが、フィリピンは自治領でもございませんので、あえてフィリピンという名前は、国会ではいつも議論に出ていましたけれども、特別申し上げませんで、それ以外の国でも受け入れ可能なところがあれば検討していただきたいと申しました。
あとは、普天間につきましては、その移設の問題と、それからその他いつも国会で問題になっているテーマでございますけれども、それらについて具体的に話を申し上げました。
そして、私の言いぶりとしましては、この沖縄に一極集中していること、これは異常だと。七五%もの在日米軍が沖縄に集中しているという問題、殊にこの普天間の問題は大変重要であるので、このことは私はもうどんなことがあってもアメリカでメッセージを発出しなければと思っておりまして、頭を洗いながら、おふろに入っているときも普天間、普天間、お料理しながらも普天間、普天間。普天間、普天間、沖縄、普天間、普天間と言いましたらば、普天間、普天間とあちらもおっしゃって、皆さんが、初めはちょっと私の言いぶりで笑っておられましたけれども。
だから、これが大事なのであって、こうした問題、安保が発出してから五十年たって、そしてもう見直して新たにいい日米関係を、日米を基軸とした関係を構築するに当たっては、これらが象徴するような問題を解決できるように前向きな努力をしていかないとうまくいかないんですよと。
そういうことを解決していくような内閣、そうしたスタッフに対して国民の皆様は八〇%を超える支持を与えてくださっている。沖縄問題だけじゃもちろんありません。すべて古い方式を変えていく、そういう国民の皆様の政治を動かしたいという期待がこの小泉内閣に寄せられているのだから、こうした問題についてこちらがボールを投げます、したがって受け手を決めてくださいと私が申しましたらば、それでは、その問題についてはラムズフェルド国防長官によく私から話を引き継ぎますということを二、三回パウエルさんはおっしゃってくださいました。
○広中和歌子君 先ほど同僚委員の御質問へのお答えの中で、日米関係、日米同盟、受益と負担というような言葉を何度か使われたわけでございますけれども、負担につきましては、今、大臣がおっしゃったような沖縄県民の負担、それから思いやり予算、ホスト・ネーション・サポートというんですか、それもございますけれども、我々日本の国民が受けている受益というものについてはどのように考えていらっしゃいますでしょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) それは、長い間の中での負担はたくさんもちろんございます。今おっしゃったそのホスト・ネーション・サポートにつきましてもそうですけれども、あの米軍の駐留経費の七六%、二千七百五十億相当を日本は負担している、これは平成十二年度でございますけれども。こうしたことが大変よろしいなんて思っておりませんで、できるだけ負担の部分は少ない方がよろしいと思っております。
しかし、ただでこの平和が、この安定が、日本が、自衛隊が今のような状態でありながらアメリカのプレゼンスがなくして戦後ずっと享受できただろうかという問題なんです。
それは、私は、日本人全員が、私の言いぶりもそうだったんですが、あらゆる意味で日本人一人一人が自分の問題として、日本人が国際社会の人間として生きていくために、世界に貢献し日本人として自立していく上においてどのような受益と負担というものを持つべきか。それは、安全保障もありますし、それから社会保障制度もありましょうし、税負担の問題もあると思うんですが、こういうことについて日本人が、我々自身がしっかりと認識しなけりゃいけない問題であるということは、ライスさんにもパウエルさんにも我々の問題として話をしてございます。
したがって、少子高齢化の中で価値観も多様化しておりますけれども、より自立して、そして世界の中で日本がしっかりと世界にも協力できて尊敬される国民として立つためには、そうしたことの概念に対する思いを一人一人が持たなければいけないと思っているということを申しました。
そして、基本には憲法九条の問題があると思うけれども、憲法調査会というものが衆参両院で立ち上がっていて、そしてそこでもって大変濶達な議論が行われていますということも発言いたしました。
○広中和歌子君 私は双方がクールに受益と負担ということを考えることは大変大切なことだと思っておりますので、そのことについて決して反対することはございません。
では、アメリカがわざわざあんな遠くからやってきて沖縄にこだわって基地を持つことの受益という部分はどのように意識していらっしゃいますか。そしてまた、そういうことについてアメリカとお話しになったことはございますでしょうか。
○国務大臣(田中眞紀子君) ですから、そこで沖縄の話が出てきたわけでございますけれども、やはり我が国を取り巻く残念ながら不確実性とか不透明性というのがございます。それが今現在のこの二〇〇〇年の冷戦構造が崩壊したヨーロッパと違うところではないでしょうか。
したがって、そういうことに対して日本が今のままでの、戦後の憲法のままであって……
○広中和歌子君 いや、アメリカにとっての受益です。
○国務大臣(田中眞紀子君) アメリカにとってですか。
○広中和歌子君 アメリカが日本に基地を置くことのメリットです。受益です。
○国務大臣(田中眞紀子君) 日本人にとっての受益ですよね。
○広中和歌子君 いいえ、アメリカ人にとっての。
○国務大臣(田中眞紀子君) 私はむしろ受益は日本側に大変あるというふうに思っております。ただ、そのコストが本当に今は見直しをしなければならないところにきているのではないかということを私は伝えたわけです。
ですから、それは思いやり予算の問題もありますし、普天間の問題もありますし、それから訓練を一部移転する問題もありましょうし、それだけではなくて、もっと騒音ですとか、それからあとは事故、いろいろな問題がありますけれども、その事件ですとか遊休地ですとか環境問題とか、それは沖縄だけではなくて本土も、特に遊休地の問題、この委員会で何度も何度もプロポーズされておりますけれども、そういう問題についてもう一回アメリカ側も考えてもらうようなことがないだろうかというふうなことは提案いたしました。
○広中和歌子君 いや、何事も一方的に親切にするということはあり得ないのであって、我々も何かを提供する、そういう関係で成り立っているんじゃないかと思います。
ですから、思いやり予算以上に沖縄にわざわざ基地を置くことのメリットというものもアメリカの世界戦略上、何かがあるのではないかと。それをきっちり私たちも認識しなければならないし、アメリカの方もそれを非常に、ぼやかしておりますけれども、はっきりすることも少なくとも大臣レベルでは必要があると思いました。
○国務大臣(田中眞紀子君) 言葉が足りませんでしたけれども、私は同じ面からばかり話しておりましたが、それを裏から言いますと、この東アジアの平和と安定に貢献してくれているということ、そのことが私たち日本国民にとって利益になる、日米共通の利益であるということを申し上げたいと思います。
○広中和歌子君 終わります。どうもありがとうございました。
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