第151回 外交防衛委員会
2001年6月7日

○外交、防衛等に関する調査

☆答弁者

田中 眞紀子 外務大臣
中谷 元 防衛庁長官
外務大臣官房長 飯村 豊 君
外務省 アジア大洋州局長 槙田 邦彦 君


広中和歌子君 民主党・新緑風会の広中和歌子でございます。
 きょうは、川島裕外務事務次官を政府参考人としてお願いしたわけですが、いらっしゃることができないということですので、外務大臣官房長の飯村さんにぜひお残りいただきたいと思います。

 さて大臣、小泉内閣の人気は上々、そしてそれを支える田中外務大臣のマスコミの注目度抜群でございます。このように六台のカメラがこうした委員会に来てくれるということ、それはそのことを示しているんだと思いますけれども、一々その御発言が取り上げられ、大臣の御発言、あるいはそれに絡むものが非常に注目を浴びているということ、これは喜んでいいのか、それとも問題なのか、大臣として、あるいは政治家として、非常に複雑な御心境でいらっしゃるんじゃないかと思います。

 これまで大臣はさまざまな外国要人との会談をなさいました。そうした会談というものは本来表に出すことを前提としているんでしょうか、それともしていないんでしょうか。まずお伺いいたします。

国務大臣(田中眞紀子君) もちろんしていないとお答え申し上げます。

広中和歌子君 していないものが表に出てきております。マスコミの方々が非常に優秀な耳を持っていらっしゃるのかもしれませんけれども、これはどこからかリークしていると考えざるを得ませんよね。だれからリークしているのかということが問題なんですけれども、官房長、お伺いいたします。

政府参考人(飯村豊君) 外務大臣が行われた二国間外相会談についていろいろな報道が行われておりまして、私ども非常に残念なことだと思っております。これが第一点でございます。

 第二点は、既に大臣は六月二日にコメントを発表されまして、イタリア、オーストラリアの外相との会談については、報道のような発言は行っていないということを発表されております。また、昨日報道官が会見で発表いたしましたように、大臣のメッセージとして、アメリカ側に対しまして、イタリア、オーストラリア外相とのやりとりにつき多数の報道が流れておりますけれども、一言でいえば誤報であるということを連絡しているということは御承知のとおりでございます。

 私ども、大臣の御指示を受けまして、外務省内の秘密保全という問題に関しましては、先般臨時幹部会を招集して事務次官から改めて省員に周知徹底を図ったところでございます。秘密保全は外交の生命線ということで、これまでも十分に意を用いてきているつもりでございますけれども、この機会に改めて徹底を図ったところでございます。

広中和歌子君 だれがどのような方法でリークしたかということはわかりませんでしょうか。どなたが、それは外務官僚でいらっしゃるのか、それとも通訳の方なのか、それとも相手方であるのか、そのだれなんでしょうか。

政府参考人(飯村豊君) この時点で意図的なリーク、あるいは秘密漏えいというものがあったと断定できる状況にはございません。

広中和歌子君 それでは、こういうリークというのは全体ではなくて部分部分が新聞とかマスコミで報道されるわけでございますけれども、いつもこの会談に御同席になっていた槙田アジア大洋州局長、内容についてどのようなお考えでございますか。正確に伝わっていると思われますか。

政府参考人(槙田邦彦君) 会談で具体的にどのような話がなされたかということにつきましては、これはまさに外交的に申しますと相手国との関係もあってつまびらかにできないということで、これはぜひ御理解を願いたいと思うわけでございます。

 したがいまして、その報道された内容がどういうことなのか、つまり実際に話されたこととどういう関係にあるのかということについては、ちょっとお答えができないということでございます。

広中和歌子君 例えば、中国の唐家セン外相との電話会談、それからASEMでのディーニ外相とか、ダウナー・オーストラリア外務大臣、あるいはフィッシャー・ドイツ外務大臣等の会談には御同席になっていらっしゃいましたよね、槙田さん。

政府参考人(槙田邦彦君) 今、委員のおっしゃったすべての会談に同席していたわけではございません。
 具体的に申しますと、日中の電話会談、それから日豪の外相会談、これには同席をいたしております。

広中和歌子君 結果として、もう既にほかの方も御指摘になっておりますけれども、相手方の外国の要人に、それはディーニ外相であったりダウナー・オーストラリア外相であったりするわけですけれども、事実無根といったような声明を相手方に出していただくというようなこと、それはまさに国の信用を傷つけるということになるんではございませんか。外務大臣、いかがですか。

国務大臣(田中眞紀子君) 外交はもとより、日本の国、国民すべてが、私たち国会議員を含めましてまことに恥ずかしい思いをさせられているというふうに感じております。

 なぜならば、これは、リークということは事実がリークされているようでございますが、事実だけではなくてそれを捏造した部分があるということなんです。そのことをいみじくも相手の方がおっしゃっているコンプリートファブリケーション、これはいろいろな英語の辞書を調べましたけれども、捏造であるとか虚構であるとかうそ、作り話、それからあとは御本人が非常に遺憾であるということをおっしゃっているのも虚報であるというような表現を使っておられて、極めて強い抗議なんですね。

 これを日本国民みんなが甘受しなければいけないのかということを関係者にわかっていただきたい。何ゆえにこのようなことを起こすのか、そう感じております。

広中和歌子君 このようなことは本当に残念なことだと私は思っておりまして、国際的信用、我が国の信用を傷つけたという点、それから公務員として守秘義務を守らなかったこと、これはやはり公務員法違反に当たるんではないかと思いますので、外務省としてどのような対応をこれからとられるのでしょうか。まず官房長にお伺いし、大臣にもお伺いいたします。

政府参考人(飯村豊君) この点につきましては先ほど外務大臣から月原委員にお答え申し上げたところでございますけれども、私ども、現時点では秘密漏えいがあったと断定できる状況ではございませんけれども、具体的な事例に即して考えていく必要があるだろうと考えております。

国務大臣(田中眞紀子君) 同じ問いにお答え申し上げますが、私は、冒頭に官房長が漏れることがとても残念だとおっしゃいましたが、そういう認識であってはならないというふうに思います。残念という程度の表現で済まされるものか。広中委員がおっしゃったように、日本の信用を傷つけたわけでございます。

 それから、私が外務大臣として就任以来、各委員会、公の場で、殊にアメリカとの関係におきましては、ミサイル防衛構想だけではなく日米安保におきましても基本的認識は同じことを繰り返し繰り返し発言いたしております。にもかかわらず、それといかにも違ったようなことを、本質的に違ったことを流布されるということ、これは私個人が我慢すれば済むとかそういう問題では決してありません。

 私は、むしろこういうことを知り得た立場にいた方は、例えばASEMにしろ、それから日豪あるいはそのほかの会議もそうですけれども、バイであれ、一対一であれ、集団の会であれ、それから幹部との、最初はアーミテージさんの問題から言われました、それらのときから始まりまして、あるいは韓国、北朝鮮の問題、そのほか幾つかずっと並べておっしゃる議員さんもおられますが、そのときに全部出席していた人物がだれであるかも私わかります。

 なぜならば、私は日記、記録をつける習慣がずっとございますし、こういう会議をやっていますときに、いつも紙を渡して、テーブルの図を渡して、席順別に自分の名前を書いてくださいと、自筆で書いていただいています。ですから、問題が起こったもの、メディアで言われているもの、報道されておもしろおかしく言われていますこと、そのマターを全部一覧表にしてございます。それが必ず歪曲して意図的に、それしか知り得ない幹部から、複数から流れています。なぜならば、その席に出席していた人です。そして、通訳からの話も入手できる立場の人、秘書官から私の行動をすべて掌握し得る立場にいる人です。それは複数です。

 これは、組織的な外務省による日本の、先ほど広中先生がおっしゃった公務員法違反とかそういうことを超えて、これを政争にしようと思っているのか外国と対局させようと思っているのかわかりませんけれども、少なくとも漏れたことが残念だとか、あるいは自分たち上層部で幹部でもって次官から御注意があったということで看過されては断じてならないというふうに思いますし、その実態を私はアメリカにも事務的にお伝えをしてあります。

 ですから、大臣更迭ですとかアメリカが呼ばないんじゃないかとか、そういうふうな次元で皆様がとらえられないで、外交ですし国益でございますから、将来のあることです、日本の将来のことですので、やはり冷静に、客観的であるということが肝要だと存じます。

広中和歌子君 こうした一連のリークは、マスコミによりますと、田中外相の更迭を意図したものである、そして外務省の組織防衛であるというような言われ方をしているわけですけれども、田中外相としてはそれについてどのような御見解をお持ちなんでしょうか。

 そして、そういう対象となること自体について、御自身がどのような、何というんでしょうか責任と、そして今後どのように対処していらっしゃるおつもりか、お伺いいたします。

国務大臣(田中眞紀子君) 二つ目の組織防衛ということは、私は当たらないと思います。なぜならば、この細川内閣ができ上がりまして、そして前内閣のときから……

広中和歌子君 小泉内閣。

国務大臣(田中眞紀子君) 済みません。前内閣のときからこの機密費の問題があって、松尾事件があって、そして外務省自体が極めて大変な緊張状態にある、いい意味でも悪い意味でも。そういう大変な混乱、特殊な事情の中で、私は小泉内閣の閣僚として外務省に送り込まれました。しかも、小泉内閣は八〇%を超す国民の期待を担っております。そうしますと、そういう状態の中で外務省の方たちが大変な不安の中におられるということは想像にかたくないわけです。

 ですが、なぜ八〇%かということの原点をやはり考えてみなければならないと思います。それは一言で言えば、今までのような官僚のあり方や政治のあり方、それからマスメディアのあり方も含めて申し上げなければならないと思いますが、そういうことに対する国民の皆様のノーという声が八〇%以上を超えてきているんだと思います。その従来のやり方を、何としてもその手法を堅持することによって何らかの利益があるような立場の方たちが、メディアにも政界にも官界にもおられると思わざるを得ません。

 したがって、このようなことを起こすことは、漏えいではなくてむしろねじ曲げて、発言を公の場でこれだけ私が何度も繰り返しているにもかかわらず違った形で報道をするということ、あるいは漏らす、一部の人がもう意図的に流すということは、国民の八〇%以上も、政治を自分たちのところに取り戻したいといって支持をなさっている日本の国民の皆様に対するこれはチャレンジであるというふうにも思っています。

 したがって、私は弁護士さんともずっと相談もいたしておりまして、法的な手段というものも客観的に、公明正大に、これは三番目の問いかけに対するお答えになりますけれども、私個人の痛みであるとかいうふうなことを超えまして、私も公人でございます。したがって、日本の国民に対してどのような国益を損なうような結果になっているのかということを法律的にしっかりとプロットを追って説明してありますので、必ずこれはしっかりとつまびらかにして、考えようによっては松尾事件以上の大きな問題も、私は、メディアに今の私の着任以来のことが流れていること以外にももっと大きな、ODAとかそのほかの外務省マターに関係して、あるいは特殊法人もあると思いますけれども、かなり根深いものが幾つかあるのではないかということを思いますので、やはりこうした委員会の場におきましても、そして一般の皆様からももっと期待を持っていただきたい、そして時間がたちましたときに、今は小泉内閣というものの誕生、それが新生日本に向けて新しくかじを切ったときだったのだ、あれによって日本は本当に脱皮し生まれ変わったんだ、新しいシステムになったんだと必ず思っていただけるように、私は覚悟を決めて最前線で頑張りたい、このように思っております。

広中和歌子君 では、次の話題に移らせていただきます。
 外務大臣となって小泉総理と外交方針について話し合いをなさいましたか。

国務大臣(田中眞紀子君) この内閣の外務大臣に御指名いただくころに、基本的な認識を、もちろん日米関係を含めましてお尋ねがございました。それを契機といたしまして、私は、お受けできるかどうか逡巡した経緯もございますけれども、その後は頻繁にお話し合いをさせていただいております。

 私が官邸に伺うこともございますし、お電話いただくことも、それから私がお尋ねすることもございまして、基本的な認識についてはかなりどの閣僚よりも一番頻繁に、私が未熟なせいもあると思いますけれども、お話しする機会がございます。ありがたいと思っています。

広中和歌子君 そうした内容につきまして、官僚の皆さん、特にトップの方にブリーフをしていらっしゃいますか。

国務大臣(田中眞紀子君) ブリーフをすべきだとお考えかと思いますが、日程が大変立て込んでおりまして、具体的に例えばこうした委員会があるときに、お尋ねが、質問がありますときに、役所から御存じのとおり、もう大臣経験者でいらっしゃいますからおわかりと思いますが、ペーパーが上がってきますので、そういうときに私から意見を言ったり修正することもございます。

広中和歌子君 いずれにいたしましても、信頼関係を官僚の皆さんと築く上にもやはり対話というものも必要なんではないかなと思いますので、そのことを申し上げたいと思います。

 外相の外交政策というのはこれまでの日本の外交政策とどう違うのかということでございます。

 外交は継続性が大切だというふうに言われまして、例えば細川内閣が誕生いたしましたとき、旧社会党の方々が参加なさったこともあり、また自民党の連立政権のときも社会党が参加なさったときに、社会党のこれまでの安保の政策であるとか、そうしたものもみずから変えることによって内閣の方針、これまでの外交政策との整合性をつけようとなさったということを私は覚えているわけでございます。

 今度の小泉内閣、自民党の内閣ではありますけれども、小泉総理のお言葉をかりれば、多分正しく覚えていると思いますけれども、与党内野党であるといったような、改革ということを打ち上げていらっしゃる。つまり、ということであれば、政権交代と同じぐらいの意味を持つんだということであれば、クリントン政権からブッシュ政権に変わったときの外交政策の変わり方が少しずつ明らかになってきているように、小泉内閣の外交政策も少しずつ変わりつつあるのかなというような感じがするわけでございますけれども、そうした変わり方は、これまでの田中外務大臣が外国の要人などとお話をなさった会談の中身であるとか、あるいはこうした委員会での御答弁の中に色濃く反映されているんでしょうか。

国務大臣(田中眞紀子君) 広中委員がおっしゃいましたように、私はまさしく社会党首班の連立村山内閣では科学技術庁長官を拝命いたしておりまして、村山元総理の懊悩ぶり、懊悩なさっていた様子、御苦労、そして極めて鮮やかな、旧態依然としたといいますか、戦後の社会党さん、当時持っていらした、個々には申しませんけれども、政策をどんどんと転向なさったというところを目の当たりに拝見しておりました。それが一つ。

 それからもう一つは、日ごろ議員として活動しながら、どういうわけか、外国のビジネスマンですとか大公使でいらっしゃるとかがしょっちゅう議員会館においでくださったり、よく公邸に呼んでいただいて個人的なお食事とか、それから外国のメディアの取材が大変多くて、私は何でこんなに多いのかと、外務大臣拝命前ですが、思っておりました。

 その中で、私は、世界からの、アジアやヨーロッパやアメリカはもちろんですけれども、いろいろな国の、オセアニアもそうです、メディアや人々を通じて、それから一般の学生さんもおられますけれども、生のリアルタイムで世界じゅうがどんな問題意識を持っているかということを聞くことができました。そのことが私が今回偶然こんな重責を担うことになってどれだけ役立っているかということです。

 すなわち、従来のような、かつての村山総理が苦労していらした、社会党さんが持っていらしたような考え方が、自民党は自民党内で、右も左も世代の交代によってあるんですけれども、まだまだ金科玉条のようにして持っておられるグループもおられるわけですね。ところが、現実は、世界はインターネットの発達によりまして一元化しています。

 ですから、先ほどのような歪曲した情報を、バイの話を流されたりすると、すぐにアクションがオーストラリアからもイタリアからも来るというようなことですから、世界が同じような問題を共有し合っている。経済の問題にしましても、国際金融は一番はっきりしています。環境問題もそうだと思います。紛争もそうですね。安全保障の問題もそうですが。

 そういう意識を言語が違ってもみんなが共有しているということを思います。ですから、新しい観点に立って、小泉総理が果たして政権交代くらいの意味があるとおっしゃったかどうか私はちょっと記憶にございませんけれども、そのぐらいの意気込みを持っていらっしゃるということを感じていますので、まさしく時代の転換を、社会保障制度とか環境問題とかたくさんあるわけで、決して外交だけではないんですが、外交・安全保障、特にその面で私はやっぱりいろいろな声を聞きながら、そしてやっぱりあと五十年、百年後に、やっぱりみんなが幸せだったし、日本の国益も守られたしという、価値観が変わるということ、時代が変わるということ、そういうことをしっかりと踏まえていい方向に踏み出したい、そういう意識を非常に強く持っております。

広中和歌子君 従来の国の方針を踏まえながら、しかし独自色を出されるということは大変結構だろうと思っております。
 そして、先ほど新聞に報道された世界の各国外務大臣との会談の内容が間違っているというふうにおっしゃいましたけれども、今私がここに持っております産経新聞の要約なんかを見ますと、それほど間違ったことを言っていらっしゃるようには思えない。むしろ、従来の日本の外交方針にのっとりながら、しかしながら率直に相手の意見を引き出すためのサウンドアウトというんですか、そういったようなことをしていらして、大変御立派だと私は感じていたので、それで槙田アジア局長にこれで大体いいんでしょうかとお尋ねしましたけれども、大変上手に逃げられてしまいました。

 私としては、例えばディーニ・イタリア外相にでしたか、ドイツの外相ですよね。これまで「戦後、日米安保の下で、日本は核の傘に保護されていたが、これはイージーな方法だった。」と、「誤解のないように言えば、日米関係は重要で、日本は戦後米国から多大の恩恵をこうむってきた。米国のプレゼンスは重要だ。」というようなことは正しい御認識ではないでしょうか。

 それから、もう一つ、ミサイル脅威について、「本当にミサイル防衛が必要か。欧州諸国は米国に対して緊張をエスカレートしないよう申し入れるべきだ。日本と欧州は声を合わせて、ブッシュ政権にやりすぎるなと言うべきだ。」といったようなことも出ておりますが、これは今ちょっと首をひねっていらっしゃいましたけれども、こういうことはおっしゃっていないんですか。

国務大臣(田中眞紀子君) 私は余り不穏当に聞こえなかったんですけれども、耳が悪かったんですね、きっと。
 お尋ねは何でございましたか、私、申しわけございませんが、個々のメディアの報道ぶりについて対応して、ここが合っている合っていないというふうなことは申し上げられません。ただし、もう一回私が先ほどのお話を申し上げた原点に戻りますと、ASEMのときにこれ言ったあれ言ったということにつきましても、私が本当に言ったのではなくて、むしろ相手の国の外務大臣がおっしゃったことが私の発言として出ているということ、それには私は驚くこともあります。

 すなわち、ASEMというのはヨーロッパとアジアの外務大臣の会合でして、ヨーロッパの方たちがアメリカに対して、外交政策に対してそれぞれの国なりの思いを持っておられる。そして、日本はアジアの中でも財政的にも経済の規模がアメリカに次いで大きい国ではある。だから、日本の外務大臣には特に御自分たちの意見をおっしゃったという経緯がございます。

 局長が立ち会ってバイの話し合いをASEMの会場でもやったこともございますし、それから直近では、この間メキシコのフォックスという大統領が先おとといでございましたかお見えになりまして、外務大臣もいらっしゃったんですけれども、そういうときも、あちらの方は三時間でワシントンへ行くそうで、初めてブッシュ大統領がメキシコに大統領になられてから日帰りで来られたときの話の内容をあちらからおっしゃって、私はコメントはしないと。また、日本で役人の方やら通訳のいる前で何かが間違ったときに大変なことになるので、私はコメントしませんと言ったら、あなたが今大変な誤解の中にいる人物だということはわかっているから、あえて自分はあなたの意見は求めないけれども、自分が情報として言いましょうと言っておっしゃった事柄等もあります。中身については公言はいたしません。

 ですけれども、これらがまた次から次へとメディアの方に報道されるということはまさしく遺憾なことです。ただ、そういうような意見交換ができるようになっているということ、これが国際会議の意味ですし、そして、航空機が便利になってこれだけ大勢の方が来てくださるようになる。

 ですから、私もアメリカに行って実際にバイの状態で相手の方のお話を聞いてみたいし、日本の沖縄の問題とかいろいろな声もございますので、当然それらについても率直にお話を申し上げられるといいなと思っておりました。しかし、それはしないでほしいという動きがやっぱり政治家の側にも役所にもおありになるのかもしれません。

広中和歌子君 御発言の要旨が合っているか合っていないかということはそれではやめまして、二つの点についてお伺いしたいと思います。
 まず、ミサイル防衛政策についてなんでございますけれども、これまでの政府の方針として、アメリカのNMDとTMDに関して、特に日本はTMDの研究、開発、配備ということに協力の姿勢を示しているわけですよね。理解を示すというのは、どこまでどういうことをしようとしていらっしゃるんでしょうか。

国務大臣(中谷元君) 理解の程度のお尋ねでございますが、認識でありまして、今の国際社会の中で弾道ミサイルを保有している国がもう四十一カ国にもなっております。従来の米国のミサイル防衛構想はソ連を対象とした発想でしたけれども、これだけ拡散した上で、米国本土を守るミサイル防衛を考えられるということにつきまして我が国も理解をしておりますし、我が国自身も、周辺国で弾道ミサイルを持っている国がございます。そういうことに対していかに対処するかという点につきまして現在でも米国と共同の研究を行っておりますけれども、その認識を共有しているという点でありまして、現在、米国がミサイル防衛計画を検討しているということについての理解でございます。

広中和歌子君 それでは、日本はどのような形でかかわっているのか、現在。そして、これからかかわろうとしていらっしゃるのか、お伺いいたします。

国務大臣(中谷元君) せんだってアーミテージ国務副長官が来日されまして、防衛庁にもお越しになられましたけれども、そのときにお話しされたことは、現在行っているTMDの共同研究については何ら支障のないものであって、変更を求める内容でもないということを言っておられました。

 このTMDにつきましては、広中先生も御承知のとおり、我が国に対するミサイル攻撃に対して我が国独自で対処するという基本認識で始めたものでございますので、この方針はいささかも変更がございません。

広中和歌子君 田中外務大臣にお伺いいたしますが、おっしゃったおっしゃっていないかは別といたしまして、このTMDについて、あるいはさらに大きなNMDを一緒にした新しい新防衛構想に関して、日本が研究の段階から、そして開発、配備というようなことに組み込まれていくことに関してある種の危惧を持っていらっしゃるといったような印象を持ったとしたら間違いでございましょうか。

国務大臣(田中眞紀子君) 私どもの内閣は、私どもとは小泉内閣ですけれども、官房長官もおっしゃられましたように、我々内閣共通の認識は、開発するのではなくて研究、まず研究するというところに理解をするということなんです。

 私個人といたしますと、先ほどほかの委員の方の御質問にもお答えしたんですけれども、核の拡散を防止する、これはHUロケットの開発もそうですが、ああいう開発というものが軍事利用されてはならない、必ず平和のために、世界の平和と繁栄のために利用するということをHUロケットの開発等でもずっと言い続けて、またそのように進行してきております。

 したがって、核の脅威というものについては、これがあってはならないわけですから、このミサイル防衛構想の中で一番の基本にあるのは、核拡散というものを削減するんだということが基本にあるということは私は歓迎しておりますし、これをまず研究するという段階で、ただ、多分広中委員のお気持ちの中には研究費の問題もあると思うんですね。それを実際に開発して使うんだという前の段階であってもコストもかかると思いますので、そういうことも本当はもう少し前広に話し合いをできればいいと思っております。

 したがって、私は数日前の、この間の火曜日でしたか閣議がありましたときに、閣僚懇談会でこういう問題について関係閣僚だけで、総理や官房長官も含めまして、あるいは財務大臣や防衛庁長官と話をさせていただきたいと提言もいたしましたし、また、財政構造改革も社会保障もみんなやっぱりそうだと思います。

広中和歌子君 この迎撃ミサイルというのはレーガン大統領のときかなんかにスターウオーズというようなことで非常に一部の人は夢を持って語り、しかしながら科学者たちはそんなのは不可能だと言いながらいつの間にかしぼんでしまって、また再び別の形で再登場しているんだと思います。非常に難しい研究で、もしかしたらその研究の過程を通じておもしろい民間に応用されるような技術も生まれるかもしれませんから、必ずしも研究がいけないとは私は申しませんけれども、非常にコストがかかるということと、非常に難しい、そういうような意味でかなり長期的なものではなかろうかと思います。

 日本も研究に参加するということに関して、あるいは独自ですることに関してもやぶさかではないと思いますけれども、私は悪いことではないとは思いますけれども、しかしながらやはりコストとそしてその結果でございますね、そういうものはきっちり見ていただきたいと思うんです。

 防衛庁長官、もしかしたらこのような新たなミサイルシステムがこの地域あるいは米本土に配備されるようなことになると、中国を含むアジア太平洋地域においてむしろ軍拡が起こり、そして地域が不安定化するといったようなこと、そのために中国が非常に警戒心を持っているというような考え方がございますけれども、それについてはどのように思われますか。

国務大臣(中谷元君) 私の基本認識は、そういう軍拡とか軍備拡大ということは望ましい方向ではない、そういうことがないようにというふうに基本的には思っております。

 米国の構想については、今後さらにどのようなものを目指しておられるのかという点については深く聴取をする必要がございますが、きのう小泉総理も党首討論でお述べになっていましたけれども、非常に大きなスケールで考えれば、世界全体の核がなくなり、またミサイルも無力化するような、そういうスケールの大きいものであれば、結果的に人類の核軍縮の方向に向かっていく可能性もございますので、よくこの構想を見きわめながら判断してまいりたいというふうに思っております。

広中和歌子君 これは、専門家じゃないので単なる私の印象かもしれませんけれども、ブッシュ新政権というのは特に対中関係により警戒的になっているんではないかなというような印象を持っているわけですけれども、中国の潜在的脅威について外務大臣はどのような御認識をお持ちなんでしょうか。あるいは脅威という言い方は悪いかもしれません。ただ、どのように日中関係を構築していこうとされているのかということでございます。

 ついでに申し上げますと、アメリカがなぜ中国により警戒的になっているかというと、議会の調査局が世界の核、生物、化学などの大量破壊兵器とその運搬手段となっている弾道ミサイルの拡散状況を調査したところ、中国においてそれが非常に増加しているということでございます。

 先ほど同僚委員の御質問で防衛局長がいろいろ御説明になりましたように、中国では非常に軍備が高度化しつつ、非常に増強が著しいというような御発言がございましたので、そういう中で日本はどのような態度、対応で中国や、そしてアメリカとの日米関係を築いていったらいいのか、構想をお伺いしたいと思います。

国務大臣(田中眞紀子君) 先ほど防衛庁の首藤局長からも説明がありましたように、具体的な数字を挙げて御説明いただきましたように、中国の軍事予算が拡大しているということは、これは客観的事実でございますので、やはり隣国で一衣帯水の関係にある日本としましても、これにも関心を払わざるを得ないということは現実でございます。

 でありますけれども、やっぱり中国が国際社会とまた一衣帯水の関係にあるし、また長い歴史があるからこそ、相互の信頼関係を持って、もっと一層建設的なパートナーとして国際社会の中に、もっといい意味で、私がいつも言う言葉ですが、ポジティブな意味で参加ができるように、お互いに仲よく平和に暮らせるように、世界の中に参画していただけるように私たちも積極的に努力をしていかなければならないというふうに私は考えております。

広中和歌子君 残された時間、私がいただきまして、幾つか御質問させていただきたいと思います。
 昨日、新聞にも載っておりましたけれども、フィンランドの元環境大臣をなさったハービストさんという方が、今UNEPの依頼によって劣化ウランについて調査をされているということで、その結果を私たち環境に関心を持つ者にも御報告いただきました。ここに本がございますので、ぜひ防衛庁長官とそれから外務大臣に差し上げたいと思います。

 これは、コソボ、それからボスニア、そしてまた湾岸戦争で使われた。特に湾岸戦争では大量に使われたわけでございまして、それの人体への影響あるいは土壌やそのほかさまざまな汚染ということで、環境調査、そしてそうした影響調査がこれからさらになされることになっているわけでございますけれども、肝心のところはこうなんです。これはペンシルよりもちょっと大きいぐらいの弾でございまして、A10とかそういう飛行機の先から機関銃みたいに発射されるものらしいです。

 これは、自衛隊は持っていらっしゃるでしょうか、防衛庁長官。そして、米軍はこれを沖縄に、特に海兵隊など持っているか、そのことについてお伺いいたします。

国務大臣(中谷元君) 自衛隊は劣化ウランに類する武器弾薬は持っておりません。
 米軍の状況でありますけれども、以前、沖縄におきまして間違って使用されたということは事実を承知しておりますが、現在は使っていないというふうに聞いております。

広中和歌子君 使っていなくても持っている可能性はございますよね、大いに。

国務大臣(中谷元君) その点につきまして事実を確認させていただきます。

広中和歌子君 ぜひお願いしたいと思います。
 そして、これはウランを精製してプルトニウムをつくる段階で、いわゆる劣化ウランというものですが、それは要するに核廃棄物です。そして、その中には結構まだ放射線の強いものもあったりして、人体への影響というのは非常にあるらしいのですが、あの多くの湾岸戦争で負傷した人たち、あるいはその後の湾岸病というんでしょうか症候群というんでしょうか、そういった人たちの調査というのが表に余り出ていないんです。ですから、早目に手を打った方がいいんじゃないかと思います。

 例えば、大きな弾道弾みたいな、そういうものに関しては兵器の削減交渉などの対象になりますけれども、こうした小さなものに関してはまだ触れられておりませんので、ぜひ日本がイニシアチブをとっていただきたいとこの場でお願いしたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

国務大臣(中谷元君) そのような人道的でない兵器として対人地雷等がございましたけれども、先生非常に積極的にこの全廃に向けて努力されていましたが、この劣化ウランも同じような部類に入るものではないかというふうに思っておりますので、今後努力をしてみたいというふうに思います。

広中和歌子君 どうもありがとうございます。
 それから、横田基地についてお伺いいたします。

 これは、衆議院の日米防衛協力特別委員会で田中眞紀子議員が一議員として御質問になったことがあるんですね。つまり、横田基地の返還について聞かれているのでございますけれども、それと同時に、少なくともまず空域の返還をしていただくことによって日本の航空事情がもっと緩和するんではないか、あるいは安全性がより高められるんではないかというふうに思うわけでございますけれども、この問題を真剣に、大臣となられた今、取り上げていただけますでしょうか、お伺いいたします。

国務大臣(田中眞紀子君) 要するに、民間機との関係で空域の変更ということを広中委員はおっしゃったというふうに思いますけれども、別に大臣にならなくても、とにかく横田基地というものが在日米軍の中枢の施設であるということは私も承知しております。知り合いにアメリカの将校もおりましたし、直接横田に行ったことはありませんけれども、その重要性については聞いたことがあります。

 ですけれども、私たち、基地を提供している側といたしまして実態がどんなことであるかということは、私は一議員のときは、別に逃げるわけではなくて、実際の状況がわかりませんし、役所に聞いても、あの委員会の質問もそうですけれども、定型のお答えしか返ってきませんので、ああいうことを私は一人の市民として疑問に思ったことを発言いたしました。

 現在、大臣になってみましたらやはり同じことでございまして、防衛庁もそれから外務省も、非常に中枢的な施設であって、もちろん返還などを日本の国として要求もできない。けれども、じゃ今、せめて民間機との話で危険はないか、空域の返還はないかというお尋ねですけれども、日米の合同委員会のもとでもって民間航空分科委員会というのがあるそうで、これは私が大臣になるまで余り知らなかった、不勉強だったんですけれども、申しわけないんですが、そこのもとでもって米国方とずっとこういう問題について議論をしてきているんだということがわかりまして、そして安全保障上の必要性を踏まえながらも民間と軍用の協調、整合性を図っていかなければならないというのが基本的なスタンスでございます。

 そして、具体的に申しますと、羽田発大阪行きの民間の定期航空便などは横田空域を支障なく使用しているからというふうな今までの実情を踏まえてのお返事をすることになりますが、しかしこれにつきましてもアラートでありたいと思います。

広中和歌子君 大臣はいずれ近々アメリカを御訪問になるというふうに伺っておりますけれども、その中で幾つか案件をお持ちだろうと思います。

 京都議定書に関しましてもともと御関心を持っていらっしゃると思うわけでございますけれども、最近、NGOの一部あるいはある新聞の社説などでも、アメリカ抜きでヨーロッパと日本が中心となってこれを批准していこうというような動きがあるわけでございます。私もちょっとアメリカの感触を探ったことがございますけれども、ブッシュ政権は温暖化防止に関しては非常に態度がかたい。多分、妥協の余地がないみたいなそういう印象を持っているわけですけれども、まずできるところからやっていくという考え方ですよね。あるいはできる国からやっていくといったようなこと。そして、どんどん先に進みながらおくれた国を引っ張り上げていくという考え方もあると思うのでございますが、外務大臣のお考えをお伺いいたします。

国務大臣(田中眞紀子君) 今、貴重な情報をいただいたというふうに思いますけれども、個人的に得られた情報等をいただいてありがたいと思います。

 私は、この京都プロトコールにつきまして大変関心を持っております。このことだけでなくて、環境問題というものはみんなで自然と、特に女性は関心を持ちますけれども、生活の中で何かいろんな声が、特に女性議員に対して女性の方から声が届くのは先生も同じでいらっしゃると思います。

 この京都議定書につきましては私、この大臣を拝命する前に、まさかこんなことになると思っておりませんでしたけれども、なっても関係ありませんけれども、個人的に超党派の議員でアメリカの新聞に広告といいますか記事を出したこともございますし、そして仲間の民主党の議員さんが直接ホワイトハウスにインターネットでメールを送ってくださったこともあるんですが、要するに批准を早くしてほしいということだったんですね。その意識は変わっておりません。

 アメリカに対して働きかけをやっぱりみんなでしようということは、まさしくASEMの会議の中でも、これを言うとまたどこかで違って何かきょうあたり流れるかもしれませんが、それぞれの国の意見が聞けてとてもいい会合だと私思ったんですね。アジアの代表、外務大臣からもそうでしたし、ぜひこういうことはアメリカにもっともっと働きかけてほしいと。お互いに確認ができたことの一つはこれでありましたし、またASEMのテーマの一つも環境問題でございました。

 ですから、七月にCOP6がハーグで行われますけれども、そういう機会をもちろんとらえて発言もいたしますが、みんなが、一人一人が、議員があらゆる機会をとらえて自分の問題としてアメリカにも声をかけていくといいますか、言う努力をずっと続けるということが肝要だというふうに思っております。

広中和歌子君 インドネシア情勢が非常に緊迫しているというんでしょうか、政治的に不安定な状況でございます。宗教も絡んでいることでございますからどのような展開になるかわからないという中で、しかもインドネシアには日本人が多く住んでいるということもございます。

 どのような危機管理を外務省としてはとっていらっしゃるのか、アジア局長、お願いいたします。

政府参考人(槙田邦彦君) 委員御指摘のとおり、インドネシアの現在の状況につきましては私ども大変心配をしておる状況でございます。これから八月にかけましてどのような状況が起きるのか、ワヒド大統領の大統領の地位がどのような影響を受け、かつそれに伴って、国内的にいろいろな勢力がございますので、その間のせめぎ合いその他によってどのような混乱状況が起きるのか、この点を非常に大きな関心を持って注目しております。

 その際に、我々として特に注意を払わなければならないのは、委員が御指摘のようなインドネシアにおける在留邦人の安全確保ということではないかと思っております。現在、私どもとしましては、事が事でございますので、相手国との関係もあるので余り表立ってあれこれの措置をとっているということを表明するのは適切でないという面もございましょうけれども、九八年の段階でインドネシアで起きた状況等をも念頭に置きながら、適切な形の措置をとり得るように検討をしておる状況でございます。

広中和歌子君 これで最後の質問にさせていただきます。
 機密費についてでございますけれども、外務大臣のお考えが生かされて外務省の改革要綱ができ上がったのかどうか、それについてお伺いいたします。

 例えば、不正の発覚でも罰則がないということ、それからこれは外務省全体の改革の一環でございましょうけれども、キャリアとノンキャリアの壁を外すということ、あるいは機密費等のチェックの最終責任者が外務大臣である。まさに不可能のように思えることが書かれているわけですけれども、外務大臣のコメントをお伺いいたします。

国務大臣(田中眞紀子君) 先ほどほかの委員の方からのお尋ねにもございましたけれども、それの復唱になりますが、この改革要綱というものが決して完璧なものだというふうには思っておりません。ただ、主眼としておりますことは、役人任せでずっとやっていくのではなくて、こんなことをしなくて済めば、自助努力があって公正に使われていればよろしいんですが、要は納税者、国民の皆様の視点というものが欠落していてはいけない。したがって、役所の方に任せるのではなくて政治家が、最終的に外務大臣が確認をするということなんです。細かく会計監査みたいに一枚一枚領収書を見ながらやるという時間もないし、決してそういうことではないんですが、そのことによってかなりの緊張感を持ってもらえるだろうということがございます。

 それから、いろんな細かいところを見ますと、党内でもまた連立の中でもいろんな意見、またほかの政党の皆様方からも御意見をもっともっと聴取していかなければいけないと思っていますし、これがもうファイナルとは思っておりません。

 お尋ねの中には含まれませんが、私この中で一番誤解を呼ぶなと思って、特にメディアを通じてごらんになる国民の方に言いたいんですが、機密費問題はこの要綱を出してこれで終わりだと、これはぜひ報道してほしいんですが、そうではございませんで、平成十三年度分は現在執行されていますので四半期のタームごとにむだ遣いをしないようにしてもらう、これが緊張感なんですね。そして、残ったものは大蔵省に返納する。これは、もう閣内で確認しておりますし、大蔵省当局もよくわかっておられます。

 二つ目の、これは報道がないんですが、十四年度につきましては、これは減額をいたします。この機密費の減額は確実にします、その証拠もしっかり見ましたから。そして、小泉総理は機密費の減額ということを最初からおっしゃっているわけです、選挙公約でもあります。総理になってからもずっとおっしゃっています。その資料となる、判断材料となるファイルを、膨大なものだと言ってずっと六月一日まで役所の幹部が、事務次官、官房長以下が下に命じて私たちに見せなかったわけですから。そして、見せないかわりに、変わったインフォメーションを流しこの政権をバッシングするといいますか、つぶそうと思ったかどうかそこまで存じませんが、それが基本にありました。

 ですから、この十四年度につきましては、官房の方も官房長官はちゃんと削減をおっしゃっておられますし、暮れの予算のときですけれども、機密費は確実に減額をいたします。それはもう頭にありますし、計算はきちっとできています。

 ですから、要綱ができ上がったのでこれでもって機密費問題はおしまいであるというような記事を書かれたりすると、またそれを見て国民の方が何だと、この内閣違っていると思われるでしょうけれども、予算を組む時期というのがあるわけですから、そこのところが一番この紙の中で欠けている部分だとすれば、記述が不十分であったというふうには思っております。
 なお、先生がおっしゃった細かい部分につきましてはまた今後も御指摘いただきたいし、ほかの先生方からもぜひ具体的にポイントアウトしていただきたい、かように思います。

 いつもいい御指摘を本当にありがとうございました。感謝申し上げます。

広中和歌子君 終わります。